ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

子供

私が外に出ると、いつも目に止めるのは通りがかりの子供とか犬などです。去年、日本からの帰り、成田空港で便を待つ間、暇を持て余してボーッとしていた私の目に止まったのは 5、6才の日本人の女の子がゴミを捨てようとゴミ箱の所に行くところでした。そこには女の子より丈の高い大きな円柱のゴミ箱が3つありました。リサイクル用に2つ、一般ゴミ用が1つ。どうするかな、と見ていると、小さな女の子は背伸びして大きなゴミ箱の中を覗こうとしていました。でも、よく見えないらしく迷っていました。迷って困っている姿が妙に嬉しかったです。ニューヨークの子供なら 9割方、見究めもせず、どのゴミ箱にでもポイッと捨てていたと思います。私が見ていることに気付いた女の子に、手でアッチと一般ゴミの箱を指さして上げると、その子はそれにゴミを捨てました。そして不思議そうな顔を私に向けて戻って行きました。『あのおばちゃん、何だろう?』と思ったのかもしれません。私は一人自己満足してました。小さい頃、子供の気持を踏みにじって平気でいる大人ばかりの間で育った私は、今でもつい子供のすることを見守るようになっているようです。

きょう、買物の帰りに歩いていると、スクールバスから降りてきた7才ぐらいの男の子が両手でダンボール箱を今にも落しそうに抱えて、アパートの入口のドアを開けようとしているのを見ました。『アリャアリャ、大丈夫かな? 誰かがバスから降りて来て手助けするのかな?』と思ってバスの方を見ると、もうドアが閉まっていました。その入口のドアにはドアマンがいません。ドアを開けられずにいた男の子が近づいた私に『お願いします』と言うのと同時にドアを開けて上げました。奥の方にセキュリテイ(警備員)が座っていましたが動こうとしませんでした。『ありがとー』と言って坊やは箱をしっかり抱いて入って行きました。また自己満足(笑)。