ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ドンヨリ感

地震、竜巻の多発、それに中東の不穏な動きなど落ち着かない世の中で、個人的には特に暗い話もない私なのに心はなぜかドンヨリしています。そしてまたニューヨークの空もドンヨリしています。気温は高く、摂氏27度。午後から雷雨という予報です。 せっかく夏が来るという時期に、何だろうコノ妙なドンヨリ感は...。

ニューヨークでは、中小企業の小売店やレストランの閉店が続いています。しかしトレンデイーな店、超高級店は流行っている状況です。貧富の差が激しいこの街の実体がより明確になって来たような気がします。高級ビルの裏に貧困福祉家庭のビルがあり、金持ちのオコボレで生活しているような、きまりの悪い貧富の差を見る思いがします。中流家庭は物価と家賃のバカ高さから郊外に移ってしまい、この街に残った人々の貧富の差はますます大きくなるようです。

私の住んでいるリンカーンセンターの辺りは、ここ十数年で見違えるような高級地域になり上がりました。それまでは中産階級、または若くて資金のない連中 (相棒もその一人でした) が住む街でした。ところが、多くの浮浪者の住処となって市に見捨てられていたコンフェレンスセンターのビル取り壊しがあり、そこに超高級ビルのタイムワーナーが入れ替わりに建てられ、ハドソン川沿いプロムナード計画も着々と進み、トランプ氏の長期計画ハドソン川沿い超高級コンドミニアム高級ファミリーコミュニテイが続々着工完成されてくると、金持ちの若いカップルが引越してきて子供を育てるようになり、十数年前には見ることが少なかった赤ちゃんや幼児の可愛い姿をたくさん見るようになりました。しかし反面、十数年前に一掃されたはずの浮浪者がまた歩道にうろついて金を乞うようになりました。『一度 乞食をするとやめられない』と言いますが、ニューヨークで乞食にお金を恵む人は多いので、乞食はあとをたたないようです。

私も相棒も、大半がリベラル派の街ニューヨーク市で、押されるように小さくなって暮らしています。ロングアイランドへ出るとホッと息が出来るのは、あの辺にはまだ保守派連中が暮らしているからです。仕事上、この街を引越すことの出来ない相棒なので私も我慢しています。 っと、午後4時になって日が照り出してきました。ドンヨリ感が少し晴れました。