ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

クジラの声

そう、下欄の声は白クジラ(白イルカ)のNOC君の声です。

昨日月曜日、Curret Biology誌に興味ある海洋学研究レポートが載ったそうです。National Marine Mammal FoundationのSam Ridgway研究員のレポートで、白クジラのNOC君は、人間のような声で歌っていたということです。

http://www.youtube.com/watch?v=VNz01X8XlmA

Ridgway氏とサンディエゴの他の海洋研究員が、音のリズムが人間と類似しているNOC君の声に最初に気が付いたのは1984年のこと。水槽近くで、何やら人間のような妙な声が遠くから聞こえたが何を言っているのかは分からなかったそうです。その後、研究員が水中に潜ると「出ろ」という声がしたので水面に顔をだしたら、その声はNOC君から発声されたものであったと分かったのだそうです。

人間は声帯から音を発しますが、クジラは鼻腔から音を出すそうです。そのため、NOC君は音の調整に噴気孔(鼻孔?)の筋肉を駆使するテクニックを編み出していたと思われます。NOC君は人間の声を自ら学習したもので、Ridgway氏は「そこまで努力したのは、人間とコンタクトしたいという気持の表れだった」と推察します。NOC君はイルカやクジラと共存していましたが、人間との接触が特に多かったそうです。NOC君は5年前に亡くなったそうです。