Captain Phillips 観ました

今年夏に観たデンマーク作品 “A Hijacking” が、同じソマリア海賊のハイジャックをテーマにしたかなりの佳作でしたので、ハリウッドが対抗して似たような作品を作ったのかと疑った私は「ハリウッドの陳腐さを指摘してやろう」という魂胆で観てみました(笑)。

ところが、デンマーク作品が身代金のネゴに焦点を当てているのに対して、こちらは実際にあったハイジャック事件における船の乗組員の対処とキャプテンを救助する米軍の対策に焦点を当てており、同じテーマでも内容の違う作品となっていました。デンマーク作品では政府の関与が全くなく、この作品では政府(というより軍)の救助があります。ハリウッド予算タップリですから、これぐらい見せてくれて当たり前という出来になっていました。

デンマーク作品はフィクションでありながら、実際にあったハイジャック事件数件を参考にしたストーリーで、現実的で臨場感があり、最後の捻りも効果的な佳作でした。こちらの方は、実際に起こった事件ですので捻りはありませんが、一方はライフルを持ったギャングのようなハイジャッカー、一方は銃を持たない一般人の船員、勝ち目のない場で船員たちがどのように行動したか興味深かったです。

この作品はフィリップス船長自身が書いた本を基にしているため、同船長がヒーローのように描かれていますが、実際にはエンジン技師の活躍の方が大きかったようです。映画を作る際、事実を曲げて興味深く心を打つように描くのは仕方がないことなので、事件の真相を知りたい人はドラマでなくドキュメンタリーをみることだと思います。