ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

悪魔の呪い

いいことばかりは続きません。また悪いことばかりも続きません。人生を言い当てているなぁと思う言葉が「塞翁が馬」。私はこの言葉をこのブログでよく使います。

さて、今は気分の悪い日が続いています。いつまでも続くとは思っていませんが、こんな時は思っていることを誰かれ構わず聞いてもらいたい気持になります。

ある時から、私は歯医者の運が悪くなりました。十数年前、いやもう20年ぐらい前かなぁ、知り合いの日本の女性に「歯医者を探している」と話したら、その女性が「高いけど腕はいい」という歯医者を紹介してくれました。その時はその女性の本性をよく知りませんでしたが、日本人ということだけで気を許して信じてしまいました。今は自分の浅はかさを後悔しています。それから長年、長年、歯医者には苦労し、彼女の悪性に呪われているような気がするのです。

その女性に紹介された歯医者は悪質で、名前がマル(悪質)で始まるのも偶然ではないように思えます。このドクター・マル、治療を頼んだ歯には手をつけず、治さなくてもいい歯の治療を勧めたり、健康な歯を削り過ぎたり、などなど、要らぬブリッジのために良い歯を4本もダメにしてくれました。削り過ぎた歯のため数ヶ月大変な痛みと過ごし、ブリッジを被せた後も痛みが続くので私はドクター・マルに何度も痛みを訴えましたが「普通そんなもんだ。痛みは徐々に消える」と言われるだけでした。

かなり後になってもまだ痛みがあるので、意を決して他の歯科医に診て貰うことにしました。相棒が子供の頃から通って知っている歯科医、ドクターNを紹介してくれたのです。このドクターNは費用も良心的で腕も物凄くよい歯科医でした。

そしてドクターNが「ドクター・マルの削り過ぎ(過失)」を証言してくれることを約束してくれましたのでドクター・マルを告訴することにしました。すると、突然、ドクターNが入院し、死んでしまいました。そのタイミングに私はマルが告訴のことを知り、ドクターNに何かしたのではないかと疑ってしまいました。というのも、ドクターNが治療の際、私を神経専門歯科医に送ったのですが、その専門歯科医が悪いことにマルと知りあいで、私が告訴しようとしていることをマルに伝えた様子がありました。そのあとドクターNが急死したので、私はマルが何かしでかしたと疑ってしまったのです。私が証言を頼まなかったらドクターNはまだ生きていたかも知れないと思うとどうにもならない罪の意識を感じます。

あとで相棒が裁判記録を調べたら、マルは既に数人の患者から告訴されており、さらに私が加わるともう開業していられなくなること必須のため、私の行動に探りを入れ始めました。マルを紹介した日本人女性も私に探りを入れてきました。日本人でも妙な人がたくさんいること思い知らされました。そして、その女性が悪魔に思え、私に呪いをかけたような気がしました(笑)。もちろん、浅はかな私が一番悪いのですけれど。

その後、新たに証言してくれる歯医者を探しましたが、その歯医者もマルを知っていて、あと数ヶ月で告訴できる期限がきれることを知り、その期限が過ぎるのを待つかのように、私が何度督促しても診察書類をくれず、結局、告訴の機会を逃してしまいました。NY市の歯医者は皆知り合いだということ、お互い連絡しあっているということを肝に銘じておかなければなりません。

ドクター・マルは今でも開業しているようです。ある時、偶然、パークアベニューの最高級地にマルの表札のあるドアを見つけたのです。「こんな凄い所に引越してきていまだに悪行を働いているのか」と世の不公平さ嘆く気持が溢れました。

今も私の歯科医悪運は続いています。いろいろな歯科医にいきましたが、治療したあと結局神経を抜かねばならなくなることばかりでした。今かかっているドクターRに、前の歯医者が治療した歯の再治療をお願いしていますが、もう歯根がメチャメチャで抜き取るしかないということです。ドクターRは歯根を抜かずに持たせる治療をしましたが「一応持たせましたが、もしかしたらダメかも知れません」と悲しい顔をしました。そして現在、やはりダメだったことが分かり、抜歯をすることになりました。アーアー、悪魔の呪いが解けるのはいつのことやら...。