ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

胸がスッとした

昨日は雨もあって少し寒い感じでしたが、きょうは雨のち晴天、気温もぐっと上がって摂氏25度。午後4時ごろ、半袖で外から帰ってきたのですが頭に汗をかいていました。街の一角には八重桜が重たい花をつけていました。可愛いクラブアップル(姫リンゴ)の花も満開。その代わり、桜もモクレンもすっかり散って地面に花びらが落ちていました。

さて、気温のせいではなく、きょうは少し気分がすっきりしました。というのは、アパートのセントラルシステムを毎年暖房から冷房に切り替える前に各アパートのパネルの掃除があるのですが、それが少しトラブり、気落ちしていたのです。でも二日後の今日、トラブルの原因が分かりすっきりしたのです。

一昨日、システムのパネル掃除にきたポーターが「ここのパイプが詰まっている」と言いました。「外からの埃かサビが詰まったんでしょう?」と私が言うと、いつも私に少し意地悪なそのポーターが植木鉢を見回しながら「よく分からんが茶色い土のようなものが詰まってる」というのです。パネルの近くには、たくさん植木鉢が置いてあり、この間、私が土を取り替える作業をしたとき少しこぼしたのを思い出しました。しかしパイプが詰まるほどのことではありませんでした。それにパネルにはカバーがしてあるので直接パイプに土が入ることもないと思うのです。一応「そう、ごめんなさいね」とは言いましたが腑に落ちずにいました。するとスネークというネジ型の針金でパイプを掃除しなければならないといい、ポーターは「自分には出来ない作業だから別の人に頼まねばならないが、その人のスケジュールが分からないから、パイプの修理がいつになるか分からん」と言い出しました。なんか、この人と話しているとハチャメチャな感じになります。「スケジュールが分かったらあとで連絡する」とだけ言えばいいのに、何でも「分からん」を連発します。

そして昨日の朝、急にピロピロという音がしてパネル内のパイプから水が溢れて床をビショビショにしました。あわててバスタオルで水を拭きとっておきましたが、びくりした相棒がすぐ修理にきてくれるよう頼みました。例のポーターがやってきて「今、上の階のアパートのパイプに水を入れたので、下の階のパイプから水が溢れた。なぜか分からん」というのです。私が拭きとって絞った水を入れたポットを見せて「これだけ水が出たのよ」と言っても「ふーん」と言うだけで、すみませんの一言もありません。このポーターと話をしても埒が明かないので黙っていました。私が昼に歯医者に出かけて留守にする間に直すといっていましたが、結局「直せないので明日左官屋が来る」ということになりました。「直せない」のでなくて、実際は私たちのアパートではなく階下のアパートのパイプが詰まっていたので、そちらを明日修理することになったのだと思います。私たちのパイプが詰まっていたのなら階上のアパートのパイプが溢れることになるのですが、そういうことも考えつかない人らしいです。

そして今日、昼過ぎに別のメンテナンスマンが来て、階下のパイプにスネークをかけている左官屋さんとトーキーで話ながら、私たちのパネルのパイプに水を入れていました。もちろん、私たちのパイプをスネークで掃除する必要はなかったのです。例のポーターもきていて「土が詰まっていただろう?」と訊くとメンテナンスマンは「いや、サビが凄く詰まってたんだ」と答えました。私は内心「そらみろ」と思いましたが黙っていました。ポーターは自分の間違えを「すまなかった」とすら言いません。多分、自分が間違えていたことも自覚できない人じゃないかと思います。

このポーター、なんで私に意地悪い態度を取るのか分かりません。前に私のことを中華出前の配達人と間違えたのもこのポーター。要らないソファをゴミ処理することを頼んだら60ドルも吹っかけてきたのもこのポーター。この人、他の住人にはとても親切らしく、よくお礼を言われている姿を見るのです。でも私にはいつもブスッとしていて、こちらが挨拶しても知らん顔していることもあれば、辻褄のあわない妙なことを言うこともあります。ま、好き嫌いは誰にでもあるから気にしないでいますが、きょうは胸がスッとしました。神様、ありがとう。