週末に2本観ました 

St. Vincent
一見、酒飲みで、だらしなく、いい加減な初老の男の内に秘める優しさと、それを見抜く頭のいい男の子。「笑いとペーソス」という陳腐な表現がピッタリの作品ですが、それほど陳腐ではなく、好ましい作品に仕上がっており、最後はもう喉が痛くなるほど詰まってしまいました。


Fury
相棒の故父(私の義父)が第二次大戦で戦車隊に所属していたので、この映画を観てみました。義父はD-Dayで戦った人。普段から寡黙で落ち着いていた義父ですが、老いて短期記憶がなくなってもシェル(薬莢)が落ちてくる幻覚に悩まされていたそうです。上から弾丸の降りしきる中、「殺すか殺されるか」ではなく「殺されるか殺されるか」という状態で断崖を上っていくのですから、その恐ろしさは計り知れたものではなかったと思います。私だったら恐くて体が動かなくなっていたと思います。

さて、この映画はD-Dayから1年ほどあと米軍がドイツへ侵入していく頃が舞台。最後は幼い子供まで戦いに駆り出す卑劣なドイツ軍の実態も描かれていますが、メインはFuryと名付けられた戦車に乗った5人の兵士の果敢な戦いです。たった5人で数百人の敵を相手に戦う精神は日本の武士のそれに似ていて、私は惹かれました。役者たちも好ましかったです。余談ですが、あとで5人の中で一番下品な兵士を演じる役者がハーバード出であることを知って、改めてその演技に感心した次第です。