週末に2本観ました

Youth




腐っても鯛、老いてもマイケルケイン。相棒役のハービーカイテルも捨てたものではありませんでした。老いた作曲家が固執して止まない気持の謎を、スイス保養地のスパーにいる間に徐々に紐解いていきます。全体に似非芸術風なのは監督がフェリーニに傾倒している表れでしょう。しかし、面白いセリフも多く、最後のシーンに出てくる女性の顔には圧倒されたりもしたので、悪い作品ではないと思います。


The Lady in the Van

Maggie Smith という女優さん、私生活ではリベラルな女性だと聞いているので人としては私の好きなタイプではないと思いますが、女優としての美しさと持ち味が私にとって非常に魅力的です。深刻な芝居も出来れば、コミカルな芝居も出来る女優です。勿論81歳の現在、若い時の際立った美しさはなくなりましたが、まだあの上品なユーモアをかもし出す可愛らしさが残っているのです。大げさな演技で人を笑わせるのでなく、さり気ない自然な演技でユーモアを出せる女優は希少です。大き過ぎる目は弛んだ皮膚に落ちそうになってしまっていますが、見せる力はまったく落ちていません。
さて、この作品でも彼女はさり気なく笑わせてくれます。1970年代後半のロンドンの話。英国でリベラル派の勢力が強くなり、ホームレスを野放しにする政策が横行し始めた時期で、一般市民が困惑する様子がユーモアを交えて描かれています。
ちょっとネタバレになりますが、ある程度教養のある人間が底辺まで落ちぶれてしまう、悲しく切ないストーリーを英国特有の惚けたドライユーモアの中に描いています。
[彼女(smith)の魅力がフルに出ているLove and Pain and the Whole Damn Thing (1973)という私の好きな作品があります]