ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ツゴイネルワイゼンを聴いているワケ

今、ツゴイネルワイゼン(私が子供の頃はチゴイネルワイゼンと呼んでました)をYouTubeで聴きながらコレ書いています。どうしてそうなったかというと、こうです。

今週末に興味深いアウシュビッツ関連の映画が公開されることになっています。それで、ふと「強制収容所はドイツにもあったけれどアウシュビッツのような絶滅収容所はなぜドイツでなくポーランドのみに集中しているのだろう?」という疑問が湧きました。

ウェブで調べると、あるサイトに3つの理由があげられていました。
①ポーランドはヨーロッパ最大のユダヤ人口を抱えていた。②東欧の鉄道網は全てナチスによって壊滅され、世界史上最大の軍事作戦が展開されていた東部戦線(独ソ戦)の後方で、ユダヤ人をそれ以上遠くまで移送するために何万という鉄道車両編成は兵站学的に不可能だった。③絶滅収容所の存在はドイツ市民に極力秘密にしておく必要があった。

なるほどと思いました。それから、ほかにも知らなかったことをみつけました。ナチスは、自分たち白人、それもアーリア民族が最も優秀であり、その他の民族や有色人種は下劣と見下げていたことは周知の通りですが、ナチスの偏見はジプシー(ロマ)にも向けられ、収容所には多くのロマが入れられていたということです。(ロマについての詳細はwikiで調べてください。)ロマはアーリア民族でもあるらしいのですが、家を持たない流浪の民であるため、ナチスは同じ民族として恥であるので消してしまおうとしたという一説があるそうです。私はジプシーはスラブ民族であると思っていたのですが、移動民族はひとまとめにジプシーと呼ばれるようになってしまったらしく、皆同一民族であるとは限らないようです。

しかし、それよりなにより、このロマの血を引いた有名人にマイケルケインの名が連なっていたのにはビックリ。他にチャップリン、ビルクリントン、小泉八雲の名もありました。
それから、ロマの音楽性は、リストの「ハンガリー狂詩曲」ブラームスの「ハンガリー舞曲」サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」などに表れているのだそうです。
私はツゴイネルワイゼンとメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲の初めの部分を混同していた時期があります。バイオリン協奏曲にもロマの香りがする(笑)。

それで今、YouTubeでツゴイネルワイゼンとバイオリン協奏曲を聴いている、というわけです。
このリンクは若い頃のイツァークパールマンの香りいっぱいサラサーテ。
https://www.youtube.com/watch?v=wEmbFSiJzEQ