ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

4月5月に観た映画

老いのせいか映画を観ても感動が少なくなり、もう自分の感想なんかアホくさいような気がしてきました。それでも備忘録代わりに少し書いておきます。

Papa Hemingway in Cuba


実在した新聞記者がヘミングウェイと知り合ったその経験を描いています。カッコイイ作家という印象がヘミングウェイですが、人間はだれにでも苦悩があるもの。Papa (老ヘミングウェイは親しい人たちからこう呼ばれていた) のプライベートな生活の一面を記者の目を通して描いています。ヘミングウェイの好きな人には興味ある作品でしょう。

The Man Who Knew Infinity


Srinivasa Ramanujan (1887-1920)というインド生まれの数学の天才の半生。学歴も学位もないインド人を受け入れる場は英国では皆無。しかし天才たるもの湧き上がる頭脳に突き上げられて諦めず、ケンブリッジ大のGH Hardyに認められて定義を公表できるまでになります。こういう天才を知るたびに人間の頭脳の不思議さを解明できれば宇宙の謎も解けるだろうにと凡人の頭脳しか持ち合わせていない私は思うのです。私はルートのシンボル √を見ただけて頭は虹のかなたにいく人間で、数理系の学者を必要以上むやみに尊敬してしまう悪い癖があります。Hardy教授を演じたジェレミーアイアン、よかったです。
[後記:これを書いた18年後にこの Ramanujan というのは実在したインドの天才 Satyendra Nath Bose のことだと改めて知りました。ヒッグス粒子を英語で Higgs Boson と言うのですが、その Boson というのはこの天才Boseが導き出して自らそう呼んでいたボーズ粒子のことなんだそうです。]