ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

2016 初夏 バージニアの旅

5月末の旅は、バージニア、シェナンドーバレーにある Winchester という町に2泊、そこから車で2時間ほどの Charlottesvillle に2泊しました(地図の赤い点が二つの町のあたりです)。

Winchester は何の変哲もない田舎町。その変哲のなさがいい感じです。宿泊したホテルはバージニア大学の近くのためか同大学主催の集まりに頻繁に利用されるらしく、私たちが着いた日も学生とその親たちのパーティが催されていました。
ホテルで働く人たちは南部の温かさがいっぱいでホテル内で会うと必ず挨拶してくれます。それも温かい言葉が自然と出て、まるで家族に会ったような錯覚を覚えます。帰る日も部屋の外に出るとメイドさんがいて「よい滞在になりましたか?また来てくださいね」と何とも言えない優しい笑顔で送ってくれました。まさにサザンスピリット。
着いた日は町を少しぶらつき、翌日、最初に町中にある南北戦争博物館を訪れました。
それから少し遠い、町はずれにある Shenandoah Valley Museum を訪れました。特に興味ある展示物はありませんでしたが、広い庭にはいろいろな草花があり楽しく散歩しました。
あまり大きくない池にはちょっと気になるミックスのアヒルが3羽いました。頭と首がマガモのメスのような茶色で体は白いアヒル。マガモのメスとアヒルのオスのミックス?
そこでのんびりとした時を過ごして、また歩いてホテルまで戻りました。私の腰関節の支障がそれほど気にならなかったのは緑の木々が目に優しくあったせいでしょう(マンハッタンでは車の往来と信号待ち、工事中の騒音と埃、ゴミ袋の山と気分悪くなる臭い、その他で精神的にも参っているため腰関節の支障が余計に気に障るのかも知れません)。

Charlottesvville では緑で囲まれたリゾート宿の部屋から池が望めました。朝、パティオに出るガラス戸を開けると最初に耳にする鳥のさえずりが心地よいです。灰色の地味な鳥がすぐ横の塀に止まっていて、私がガラス戸を開けたのでビックリして横這いして遠のいていくので、こっちへ戻ってくるように「あとでパンくず持ってきてあげるね」と誘惑するようなことを言ったら「そうかい」というような顔をして飛んで行ってしまいました。朝食をしたらパンくずのことなどスッカリ忘れてしまった私は、あとでパティオにでたら、あの灰色の鳥が近くに来たので、手元のリンゴをちぎってあげたら「なんだパンくず、忘れたのか」という感じで鳥は行ってしまいました。ごめん、ごめん。
着いた翌日、目的のジェファソンの家のある Monticello へ行きました。12時ごろにパーキング場に着いたので午後1時に予約していた室内ツアーに充分間に合うと思ったのですが、パーキング場は満杯でスペースが全く見つからないのです。ジェファソンの家はかなり人気があるようで凄い車の数です。広いパーキング場をあっちへ行ったりこっちへ行ったり、20分ぐらいグルグルしていてやっと見つかりました。ビジターズセンターからシャトルに乗って Monticello へ着くと、15人ぐらいのツアーグループが5分置きに出発していました。特に新発見のない室内ツアーのあとガーデンツアーに参加しました。強い日差しの下、野菜畑を歩きました。数年前に来たときは、畑の野菜にもっと勢いがあったような気がしましたが、今回は日差しが強いせいかみずみずしさに欠けるような気がしました。それでもフレッシュなマスタードの葉の匂いが鼻をついた時は勢いよく育つ葉にみとれました。


面白かったのは、庭にとてもきれいなケシの花が咲いていたのですが、その中で誰かがケシのつぼみに顔を落書きしてあるのを発見したこと。
美しい自然は手を付けずに眺めたいものですが、この悪戯には苦笑するしかありませんでした。→