Charles Aznavour

土曜日、マディソンスクェアガーデンのコンサートに行きました。5500席あると言われるシアターは満席でした。
「これこそ本物のプロ」だと実感させるパフォーマンスのあと、会場は全員総立ち、スタンディングオベーションでアンコールを求めました。
8時過ぎから2時間ぶっ続けで歌ってくれた92歳のアズナブールは、もう一度ステージにちょっと顔を出してくれましたが、疲れたのでしょう、アンコールには応えてくれませんでした。しばらくして私も他の観客も漸く諦め、興奮の余韻のみを味わっていました。。
ニューヨークでは、あまりシャンソンのコンサートはありません。あったとしても小さな会場でチマチマと行われていると思います。たった1日だけのコンサートとは言え、5000人以上を集める92歳のシャンソン歌手は他に居ないでしょう。この日アズナブールを聴けたことは私にとって大変にラッキーでした。
実は、私は少し心配していたのです。92歳と言う高齢で海外ツアーを行うのは無理ではないか、身体は大丈夫か、声は出るのか、コンサートが中止されるのではないか、などという不安がちょっと横切ったりしていたのです。

舞台に出てきたアズナブールは背中も真っ直ぐ、足取りも軽やか、とてもとても歳には見えません。話術も軽妙で英語で語ってくれました。歌はサービス精神からか英語でも数曲歌ってくれましたが、歌の雰囲気が壊れるので全部仏語で歌って欲しかったと思うのは私だけかな。
前半少し声が絡んで調子が弱いと思ったのですが、後半は力強く、若い頃より少しキーは低いものの、アズナブール節は健全で、歳を思わせない歌いぶりにファンは大喜びで拍手喝采。気が付けば私も手が痛くなるほど拍手していました。
アズナブールのコンサートを見つけたのは相棒です。相棒は9年前アーサーキッドのディナーショーも見つけてくれましたっけ。八十何歳かの彼女の全く衰えない歌いぶりを楽しませてもらいました。それから一年後に彼女は逝ってしまったので、とても貴重な機会を与えてもらったこと、相棒に感謝しています。