ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

それでも幸せなんです

年取ると、現状を受け止めて、認めて、まるで諦めに近いような気持になることが多くなります。つい最近まで若いつもりでいましたが、いやはや、いろいろと支障が出てきて、長々67年という月日を過ごした身体にはあちこちに支障がでてきております。
五十肩になって久しい私。肩が上がらず腕伸びず、拭き掃除もままならず、台所で食器を取ろうと棚に手を伸ばそうとしてイテテ、食器に届かず、なんていうことはここ数十年間毎日。
ほんの2年ほど前まで歩くことは厭わなかった私が、今はヒョッコラヒョッコラびっこ引いて歩くので、疲れることこの上なく、買い物は1軒だけしかできなくなってしまいました。そして重いものは持てないので買物用車付きバッグをガラガラ転がしていますが、それさえ重い。日常用品はオンラインで買います。アパートまで配送してくれるので助かるのです。
目もだんだんボヤケてきますし、PVD(後部硝子体剥離)になった時に出来た黒い浮遊物は今でもフワフワしています。何かで急に目を動かした時に黒いものが同じ方向に走り、何かが見えたような気になることもありますが、「いんにゃ、浮遊物が動いただけだ」と思うようにしています。
何かを取りに行こうとスクッと立ち上がった途端、何を取りに行くのか分からなくなったり、台所で冷蔵庫のドアを開けたまま次に何をするのか分からずジッとしている自分にハッとしたり、眠っていて目を覚ました時、何日の何時か分からずにいたりと、そんなことがどんどん多くなってきます。
まぁ、こんなんでいいんでしょうね、人間なんて。若い時と同じように健康でいたら死ぬことがいやになってしまうんじゃないでしょうか。だんだん老いぼれていく内に身も心も枯れてきて、自然にお迎えを待つようになれるんでしょう。