ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

寿司愚考

最期まで1店だけ残っていたEast回転寿司の店が消えてから、私の知る限り、マンハッタンから回転寿司の店はなくなりました。多分、ブルックリンやロングアイランド、隣州のニュージャージーなどにはまだあるかも知れませんが、行く機会はないと思いますので確認はしてません。
今NY市だけ調べてみたら、Yo!という得体の知れない回転寿司屋がマンハッタンの23丁目にオープンしたようですが、もうこれは寿司屋ではなく、何でも小皿に乗せて回しているように思えます。寿司など知らない若者たちが食材をポンポン飯にくっつけて「寿司だよ」と回す、そういう業態をある種のビジネスマンが運営しているようです。
寿司が米国に受け入れられるようになってから寿司の心はなくなりビジネスのみとなりました。年季を積んだ寿司職人がいなくなり、寿司スクールで短期に学んだ人たちが寿司を作っています。敢て「握って」と言わずに「作って」と表現しました。
高級な寿司屋に行ってカウンターに座れば少しは寿司屋の雰囲気を味わうことは出来るかも知れませんが、あまりに高い!気違い沙汰です。マンハッタンの不動産、税金、人件費など諸費の高さを価格に上乗せしないと高級店はやっていけないのでしょう。しかし、作っている人が長い年季もないのに小さな握り1つ10~20ドル⁉ それだけの金額出したら安いイタリアンで美味しい夕食一皿食べられるわい、と庶民の私は思うのです。NYには億万長者が住んでいるので、高級店はそういう金持が顧客、私たちのような庶民を相手にはしていません。店も庶民の私もお互いに「こっちからお断り」と思っている訳です。
もう少し安い寿司屋に行くとカウンターで客の相手が出来る板前さんなんかいません。寿司カウンターをコーヒーショップのカウンターと同じだと大きな間違いをしている人がいまだにいるので店の方もカウンターに力を入れてません。コーヒーショップのカウンターはその昔「急いで簡単に安いものを食べ、チップなど置かなくてもいい」ところだったのです。ま、最近は世知辛くなり半強制的にカウンターでもチップを置くようになってますけれど。
昔はチップが主な収入源で基本給はゼロに近い職業だったらしいですが今は決まった基本給プラスを貰って働いているのにまだチップを要求するのは疑問です。それもNY市では20%も欲しがる。それだけのサービスしてもらってないです。昔は5%か10%だったんです。何でしょう、この現象は?っと、老婆の考えは止めどもなくなってきましたので、一応ここで打ち切り。(あ、1つだけ思い出したことがあります。最近、「充分な給料を払っているのだからチップは不要」というレストランがチラホラ見られるようになってはいます。)

あ、下欄に可愛い魚のビデオを挙げておいて、寿司の話をするなんて、私も無神経な人間ですねぇ。