ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

とんだ とばっちり

先週末に突然、私たちのアパートビル管理人から連絡が入りました。
私たちのアパート(部屋)に隣接するアパート(部屋)からベッドバグ(トコジラミ/南京虫)が見つかったので、その部屋の周辺、つまり上下前後左右のアパート(部屋)を調査及び駆除処理しなければならなくなったというのです。どのアパート(部屋)が犯人(笑)なのかはぼやかして教えてくれませんでしたが、私たちの部屋がその上下前後左右の1つに当たったようです。
去年初めだったと思いますが、ニューヨークのホテルでベッドバグ(以下BGとする)騒ぎがあり、その時は他人事のように聞いていました。しかしその後、このアパートビル管理人から『現在NYでBGが増えています。BGが見つかった場合、見つかった部屋だけでなく隣接するアパート(部屋)も駆除をする必要があり、駆除対象の部屋は家具を移動しなければならない』という注意事項がメールされてきました。「ワッ!BGを運んで来たら隣近所に迷惑がかかるなぁ」と少し心配になったことは覚えています。でも時が経ち、BGのことはすっかり忘れていたのです。
管理人からの連絡には大変な作業を強いるリストがありました。土日明けの月曜日の朝一でBG探知犬と駆除員が来るので、それまでに①壁側にある家具は壁から10〜15センチ以上離す、②その他のモノも全て壁から離す、③ベッドはシーツを剝いでマットをひっくり返す、④ソファもベッドと同様にする、⑤風呂場や台所の流しの下のものは全部取り除いておく、⑥エアコンのラジエーターの周りも何も置かない、⑦電化製品のプラグは全て外しておく等々。
さて、忙しいことに土曜日は電話会社が来ることになっていました。いつまでもDSL回線を使っていた私たちですが、電話会社が「もうDSLは廃止。5月中にFios(光ファイバー回線)に変更しないと使えなくなるぞよ」と脅してきたので仕方なくFios器具を設置してもらうことにしたのです。土曜日午後に技術者が来てドアの外に穴をあけケーブルを通して部屋の天井や壁に巡らし、未来器具のような薄い縦型ルーターとUFOみたいに緑色の電気がピロピロするパワーボックスを置いていきました。
日曜日はいつものようにゆっくりして、夜10時頃からBG駆除処理家具の移動やら荷物のまとめやら始めました。ところが2時間や3時間で終わるような簡単な作業ではありませんでした。動かす前に家具の上に載せた沢山のボトルやツボなどを下ろさなければなりません。それを下して箱詰めにしたり、本棚には写真立ても色々飾ってあり、それも箱詰めにしたり、その他いろいろと箱詰めやらプラスチック袋詰めやらしていたら部屋は荷物が山積み。壁から離すため、それらの荷物は部屋の中央にまとめたわけです。だんだん身動きできなくなってきたので、この際、長く使わないモノは場所ふさぎになるので皆捨てることにしました。
スキャナー2台、自動雑巾掛器、空の可愛い缶、可愛い小瓶や容器、ドライフラワー、古いカード、食器、何千という昔のレストランのマッチ、古い靴、古い服等々、出るわ出るわ、気がついたら夜が明けていました。それでもまだまだ片付けは終わらず、朝9時半ごろBGの探知犬がやってくるまでにやっと9割方終わりましたが、まだプラグを抜くことをしていませんでした。
(写真は借物)→
さて探知犬の可愛いビーグルが一所懸命ニオイを嗅いでくれて、幸い、私たちの部屋にはBGは見つかりませんでした。15分ぐらいで探知犬とその他の人たちは引き上げていったので一安心。
一晩中起きていたのでソファに横になって寝てしまったら、1時間ほどしてドアベルが鳴り、相棒に言われて起きると『駆除液を撒きます』と言われました。BGがいないから駆除液も要らないのかと早合点してしまった私たち、すわ、プラグを抜かれるかと思ったのですが、幸い嵌めたまま駆除液を撒いてくれるのをみて安堵しました。土曜日にFiosにセットしたルーターやパワーボックスのプラグを抜かれなかったので少しホッとしました。
私たちもよく旅に出るのでBGには気をつけなければ、と思っています。