ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

義母

誰もいない?

昨日の義母は怒っていました。私がドアの近くに来ると、怒鳴り声が聞こえます。「なんだ、こんな不味いもん、食えるか!タマネギのオムレツを持ってこい!」と乱暴にもプレートを引っくり返えそうとしていました。「ここは安いものしか出さない。料理の作り…

施設巡り(2)

(Hホーム視察の続き) 実際に施設を視察すると、明るく広いガラス張りのロビーからは、白いイスが置かれた緑の芝生の向こうに川沿いの景色が望め、訪問した家族と食事の出来るレストランがあり、また、音楽会がたびたび開かれるという広く丸いロタンダまで…

施設巡り(1)

神経科医の診断と義母の現状を鑑み、自宅介護よりも介護施設に入ることが義母にとって最善の方法だと相棒も私も考えました。そこで、昨日の日曜日は老人介護施設を二件、視察に行きました。早朝、ブロンクスの川沿いの閑静な場所に、迷いながら運転する相棒…

ないものねだり

義母は、私の顔を見ると「あれが食べたい、これが食べたい」と言い始めるようになりました(笑)。私の顔から食べ物が連想されるのでしょうか(笑)。不思議なのは、いつもその場にないものを要求するのです。義母が繰り返し食べたいと言ったもの (クリーム漬ニ…

ステイト・オブ・ショック

状態の良い日と悪い日が交互に来る義母。そして良い日でも悪い日でも、その程度は毎日違います。三日前「完全に良いお婆さん」二日前「何でも嫌がる頑固婆さん」きのうは「少しだけ良い婆さん」でした。そして一日の内でも午前中は、ある程度落着いていて、…

情動変動

「良い思い出もたくさんあるから感謝しなきゃ...」と義母が言った時、相棒も私も耳を疑いました。驚きで言葉がありませんでした。義母が肯定的なことを言うのは皆無に近いのです。今まで「嫌なことばかりだ」とか「何で自分だけが不幸な目にあうのだ」み…

寒気

季節の変わり目、皆さん、風邪を引かないように願います。私も何だか毎日ボーっとしてます。身体が風邪のビールスと戦っている最中なのかも知れません。また義母のことです。二日ほど前からセンターではアリセプト(抗不安剤)を与えているらしいのです。「ら…

生かされる

おとといは静かだった義母、きのうは「発狂」状態でした。「情動の変動が激しい」レビーの特徴がもろに出ています。ブプロピオン(抗鬱剤)が効いているのかギャーと喚くことはありませんが、部屋で一人でベラベラ喋っていて誰も返事をしないと「返事をしろ!…

一進二退の義母

日曜日、ハリケーンが通り過ぎたあと散歩がてら西から東まで歩いて義母のいるリハビリセンターまで行ってみました。セントラルパークを横切る道路が車両通行止めになっていたので、こんな機会は二度とないとばかり、道路の真ん中を歩いて行きました。嵐の過…

皮肉な喜び

昨日、ポテトパンケーキを焼いて義母に持って行ったら、美味しそうに大きなのを二枚も食べてくれました。入れ物の蓋を開けると香ばしい匂いがします。「おいしいね。誰が作ったんだろう」と義母は言います。私が作ったんですよ、と言って蓋を開けたのに、ま…

義母との半日

この書き込みも長いですが切り分けはしません。義母がこの7月半ばに骨折してからずっと、相棒と二人で、病院とリハビリセンターへ毎日訪れていました。相棒の場合、クライアントに対し責任重大な厳しい仕事なので、ただでさえ時間がないのです。睡眠時間を減…

レビー小体型認知症 (2) 義母の場合

自分勝手: 義母は5、6年前からパーキンソン病患者のようにチョボッチョボッと歩き、歩幅が非常に狭くなっていました。またフォークを持つ手がブルブル震えるようになりました。自分の置かれている状態と周りの環境とを関連付けられず自分勝手になりがちで…

レビー小体型認知症 (1)

この書き込みは少し長くなりそうなので切り分けて載せます。老人と接触のない人や若い人には面白くない話であることを前もってお断りしておきます。私は、義母の認知症について少し気になったのでウェブをブラウズしてみました。すると『レビー小体型認知症…

病室の義母(3)

三日前、義母があのように元気だったのはモルフィネを投与されたからだと分かりました。担当医によると、義母が極度の鬱状態になったため三日前は鎮静剤とモルフィネを投与したとのことでした。あの様な躁状態になったのも当然です。二日前は躁状態と言うほ…

病室の義母(2)

きょうは洗濯に時間がかかり病院に行くのが遅れました。病院へ着くと仕事を早く切り上げた相棒が先に来ていました。凄く辛い顔をしています。私がいない間に義母がまたワガママをしたようです。義母はとみると、周りなど全く関知しない様子で一人で喋りなが…

病室の義母

今朝、義母は救急室から病室に移されました。昨日と打って変わって大変落ち着いています。目付きが優しくなっているのです。こんなに優しい義母の目をみたことがありません。若くて綺麗なアジア人の看護婦、べバリーさんがやって来て「私の名前を憶えていま…

救急室の義母

最近、義母の老いに加速度が加わり、種々問題が頻繁に起きるようになりました。昨日朝、リハビリセンターから「急遽、義母を病院に運んだ」という電話が入りました。義母は数日前から、午後になると朦朧として訳の分からないことを口走るようになっていたの…

反面教師

やはり薬に頼ってはダメでした。ビュプロピオンの即効に糠喜びした私たちですが、数日前から義母は「泣き喚く日」と「静かな日」を交互に繰り返すようになりました。昨日、義母の部屋へ入ろうとすると同室の隣のベッドの老婆の娘さん(といっても60過ぎの人で…

自覚の出てきた義母

ここ数日、見舞いに行く度、義母は静かです。「少し歩いたかね?」と相棒が訊くと「うんにゃ、痛いから歩けない」という義母の返事。しかし、フィジカルセラピストによると、義母は10歩ほど歩んだそうです。 「食事は美味しくなったかね?」と相棒。「まあ…

ミラクル?

きのう奇跡が起きました。義母を訪れたら、すっかり落ち着いているのです。相棒の母親を見る目の色が変わりました。いつもの絶望と悲観と皮肉の混じった目が慈愛でいっぱいになっているのです。それまで義母の泣声と喚き声があまりにもひどいので相棒は母親…

義母の三歩

下欄に悲観的なことを書きましたが、きょう、義母がリハビリセンターへ移ることになりました。私が「少し歩いてみたら?」と言うとカッカと怒った義母でしたが、今朝、三歩あるいたのだそうです。その三歩でリハビリセンターが入所を認めてくれたようです。…

一進一退の義母

義母の精神状態は良くなったり悪くなったりを繰り返しています。すっかり元の義母に戻ったと思ったら翌日はまるで赤子のようにすすり泣いたり呻いたり、私たちが居るのに「誰も相手にしてくれない。ママー」などと口走ったりします。食欲も戻ってきて身体の…

アフロ?

義母は毎日少しずつ良くなって行くようです。昨日は私をみて「何だい、ミエコかい。お前さんだと思わなかったよ。カツラをつけてるのかい?」と言うので、相棒と一緒に笑ってしまいました。義母は訳が分からず「なにが可笑しい」とキョトンとしてました。一…

義母 in and out

昨日の日曜日、義母は少し元気になっていました。手術前に、義母は友達の誕生日に観葉植物を買って持って行ってくれと私たちに頼んでいました。一昨日、Spathiphyllum(一般名Peace Lily)の鉢を買って、その友達のところに持っていったことを義母に伝えると…

義母の幼児化

きのうの義母は、手術後まだ麻酔の影響が残っていた上、さらに痛み止めの薬も服用していたせいか意識が朦朧としていていました。私のことは認識できず、看護婦か付添婦だと思っていたようです。さすがに息子だけは声を聞いて分かったようで名前を呼び続けて…

きのう、義母の手術の間、病院の家族待合室で待っていました。この待合室には目の前にイーストリバーが広がるパノラマの景色を満喫できる窓があります。夕方、それまで晴れていた空が暗い雲で覆われ、夕立が降り出しました。イーストリバーに浮かぶルーズベ…

義母の手術

おととい、相棒は母親の骨の手術を、即入院した市立病院でなく、マンハッタンにある専門私立病院で受けさせたいと思い、母親の移動手続きに一日費やしていました。市立病院では自尊心を傷つけられ 「何でうちで手術しない」という気持からか移動に協力的でなく…

義母の骨折

昨日、義母が自宅で転んでしまい、救急病院へ運ばれました。義母には付添人がいたのですが、彼女が目を離している時に歩行器ともども転んでしまったようです。救急病院に運ばれたのは午後2時30分ごろ。それから診察、心拍、X線などが済むころには夜11時…

希望

義母は心房細動不整脈で一日入院し、二日目の午後退院しました。義母は不整脈をモニターし調整するディフィブリレータ(AICD)を埋め込んでいるので私たちは安心していたのですが、AICDは、不整脈でも『心房』でなく主に『心室』のモニタリングをするものなの…

義母

今朝、明け方4時近く電話が鳴りました。アラートワンという緊急サービスからでした。義母はアラートワンのペンダントを付けています。このペンダントは、風呂に入る時さえも外さないで肌身離さず付けておくものです。老婆に何かあって電話に手が届かない時で…