ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ドーラに似てる

きのう、義母の部屋は賑やかでした。隣のベッドの患者の家族女性4人−というか3人半の訪問客が来ていました。「半」というのは今月4歳になったばかりのヨランダちゃんのこと。天然パーマの毛を毛糸のようにまとめて立たせたヘアスタイルで、まるで天使のように可愛く、誰にでも話しかける愛想のよい子。すぐ私のところへ来て「チャイニーズ?」と可愛らしく訊くのです。「ジャパニーズよ」と言うと分からなかったらしくキョトンとしていました。

しばらくしてヨランダちゃんがまた来て「あの風船、私のよ」と、私が持ってきておいたGet-Wellの風船を欲しがりました。古い風船だし子供に上げた方が風船も喜ぶと思ってヨランダちゃんに上げました。何でもくれるオバちゃんだと思ったのか、ヨランダちゃんはやたら私に寄り付いてきて離れなくなりました。

私のひざに乗ってきたヨランダちゃんは私を指さして「ドーラに似てる」と言うのです。ドーラとはどんな女性かと思ったら、左に貼付したような Dora the Explorerという子供用アニメに出てくるオカッパの女の子。縦より横幅の広い顔と3頭身であるところはコミカルでそっくり。ま、61歳のお婆が、アニメの女の子のキャラクターに似てると言われたら喜ばねばならないんでしょうかねえ。

跳んだり跳ねたりして風船と遊んでいる女の子に「ヨランダちゃんは背が大きくなりそうだね」と言うと「ワタシ、大きくなりたくない」。「そうだね、小さい方が可愛いもんね」と私が同意するとヨランダちゃんは「アノネ、ワタシね、あなたみたいになりたい」と言うのです。な、なんと、4歳児とは思えぬお世辞の上手さ。

ところで隣のベッドの患者さん、ヨランダちゃんのお祖母ちゃんですが、前歯が殆ど抜けていて、上側の両脇に2本だけ残っています。いつも、ピーフューという呼吸の音を出して、頭の横にお花を付けた可愛らしい顔で寝ています。微笑まずにいられない光景です。