ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

老いの急坂

最近、チョット自分でも怖いと感じる物忘れが時々あることに気付きました。「物忘れ」というより「記憶障害」と言った方が当たってます。「忘れる」ということは記憶があって、キッカケがあれば思い出すことができるということですが、私の場合、まったく記憶がないのです。

朝晩、処方箋薬とビタミン剤(ゴチャゴチャと約15粒)を服用するのが日課の私。小皿にジャラジャラとあるたくさんのタブレットの内、まず空の胃に甲状腺ホルモン剤(ブルーの小さな粒)を飲まなければなりません。そして直ぐカルシウム剤(馬の薬のようにでっかい灰色のタブレット)を2錠飲むのです。甲状腺ホルモン剤は身体のカルシウムをドンドン消費するらしく、直ぐ補給しないと骨が弱くなるらしいのです。

さて、きれいなブルーの粒を飲んだことまでは薄っすら記憶にあるのですが、そのあとに、でっかい灰色のカルシウムを2錠飲んだ記憶がまったくありません。慌てて飲もうとして目の前にある小皿をみるとカルシウム剤はないのです。ドキッとします。つまり既に飲んでいるのです。しかし、まったく記憶にありません。そこだけスパッと抜けています。

これは怖いです。自分がたった今やったことの記憶がない。状況から判断して、事実やったと認めざるを得ない。怖いです。認知症の人が「食事をしたのにしないと言って怒り出す」という話を思い出しました。私も認知症になるのかなぁ。相棒に迷惑がかかったら困るので、これから真剣に対処策を考えないといけないな、と思ってます。

私の人生、老いの急坂にさしかかったのでしょうか。杖をついてゆっくり下るか、お尻をついてザザッとすべり下りて行くか、どっちがいいか、分かりません。