ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ビーガン会席料理

土曜日は相棒の誕生日でした。ダウンタウンにあるENという和食レストランのビーガン会席料理でお祝いしました。

この店は天井が高く、テーブル席のほか、キッチンを囲む木製カウンター席、コミュナルテーブル(CT)と呼ばれる黒石のカウンター席があります。このCT席が楽しいです。柱を四角く囲むようになっていて周りに座っている人の料理を眺めることができ、まるでたくさんの人と食事をしているような感じです。

少し暗いですが、CTはこんな感じです(写真をクリックして大きくすると分かりやすいかも知れません)。中央に置かれている瓶(かめ)が斜めに寝かせてあります。炭がたくさん敷いてあるので斜めに置けるのです。この沢山の炭、まさか備長炭ではないでしょうなぁ。「そうだ」と答えられるのが恐かったので訊きませんでした。

ビーガン会席は次の7コース(括弧内は合わせ酒)。私は合わせ酒抜きのコースを頼みましたが、相棒が合わせ酒をつけましたので、ちょっとお酒の味をみせてもらいました(笑残念ながら料理の写真を撮るのを忘れました。最後のシャーベットだけ撮りました)。

①ホームメイド豆腐・もずく・燻製ひじき煮 (桜日和 吟醸 新潟)
<手作りのお豆腐は舌触りもリッチで大豆の香りもあり美味しかったです。桜日和は柔らかくて軽い酸味が後味>

②湯葉とクレソン、トラッフル大豆ミルクドレッシング(かおり 純米吟醸 山口)
<黒トラッフルだそうですが、あまり香りは嗅げませんでした。白トラッフルを望むのは無理というものでしょうか。お酒かおりはサラダには少し強い味でした>

③大根のしゃぶしゃぶ、胡麻味噌ダレ (七賢純米吟醸 山梨)
<火が点けられた小鍋にワカメ入りの熱湯が沸いていて、それに薄切りの生大根を浸し、タレにつけるという、しゃぶしゃぶの面白さを演出していました。七賢もチト強い酒>

④お新香巻  (花黄桜 純米吟醸 京都)
<お新香を巻いた海苔巻きじゃなくて、白菜のお新香でご飯を巻いてある、これがホントのお新香巻き、ってな感じでした。花黄桜は柔らかく軽く、スッととける味。みやさかやわらかに似て美味しい酒でした>

⑤ガンモドキの煮物 (かいこうず 焼酎 鹿児島)
<手作りガンモドキの美味しかったこと。濃すぎない微妙な味付けも満点>

⑥松茸ご飯 (吉野すぎ 樽酒 奈良)
<手にのる小さい杉のお櫃に入ってました。マツタケは40年ぶりに食べました。死ぬ前にもう一回だけ食べたいな>

⑦リンゴ、マンゴーシャーベット (あらごし 球美の梅酒)
嬉しかったのは最後のシャーベット。澄まして1つチョコンとつくんじゃないんです。リンゴとマンゴーの大きなスクップが2つ。嬉しいじゃありませんか。リンゴのシャーベットは初めて食べましたが、リンゴの酸味は控え、甘さだけを引き出して美味しく作られていて私好みの味でした。とても満足しました。

食事だけでなくサービスの質の高さにもビックリ。お箸を一本落としてしまったら、間髪をいれず、サッとお箸のセットの入った箱が目の前に出されました。見ていないような感じでちゃんとお客さんをみているんですねぇ。感激しました。

ホントに皆とても美味しかったです。NYではかなり評価の高い「嘉日」というバカ高い精進料理屋より数倍美味しかったです。嘉日は高いだけで、どこかの家庭料理を小出しに食べさせられているような、何か馬鹿にされたような気持になる料理でしたが、ENは料理人が作った完成された感じのものでした。