ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

 すぐ忘れる

短期記憶が悪くなり、数秒前に思ったことまですぐ忘れるようになりました。例えば「こうしよう」と思って立ち上がり、そちらに向かって歩いている内に何をしようとしていたのか忘れてしまうのです。冷蔵庫のドアを開けて「さて何を取ろうとしていたんだっけ?」とか、掃除をしている途中でトイレに行き、戻ってきたら掃除のことはスッカリ忘れて別のことをし始めたりとか、確かに私オカシクなってきています。今のところオカシイという自覚があるのでよいのですが、自覚がなくなった時が恐ろしい。
きょうも、夕食の献立を決め、足りないものを買出しに出かけたのですが、それを買うのを忘れて帰ってきました。もちろん、夕食の献立を何にしたかもスッカリ忘れて、まったく違うものを作りました。納豆と蕎麦にしようとしていたのですが、カレーと蕎麦になりました。
数年前までは忘れ物を少なくする工夫をしていました。例えば、玄関のドアに小さな袋状の箱を付け、当日出す手紙を入れて置くようにしました。それまでは出そうとしていた手紙をテーブルの上に置いたまま忘れてしまうことが度々あったのです。今は出かける時にドアにあるその手紙がいやでも目に入るので忘れることが殆どなくなりました。休みの日に出かける時、相棒の車の鍵をドレッサーの上に置いておくと他のものと混ざって忘れてしまうことがありますので、ドレッサーの前の壁にフックを付けてそこに下げておくようにしました。それでも忘れることもありますが、前よりは少なくなりましたし、忘れて取りに行く時もすぐ分かるようになっているので便利です。
そういう工夫をすることさえ、今は忘れます。片付けようとしていて、しばらくするともう忘れます。それで家の中がゴタゴタしてきました。あんなにスッキリしていたキッチンも要らないモノがアチコチにあり、棚も有効に使っていません。いままでは滅多に揚物をしなかったのできれいだったのですが、最近たまに揚物(衣つきシイタケ)をするので、油煙で壁や広口ビンのフタなどがべたついてきて、それを磨くつもりでいて、また忘れます。ま、しゃ〜ないか。
若い頃、何でもよく憶えていて、重箱の隅を突くようなイヤらしいところがあった私ですので、何でも忘れて「ま、しゃ〜ないか」と言うようになったのは、もしかしたら成長?したのかも知れません(笑)。