ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

 シチリアの旅 Castellammare del Golfo

最初の3日間はCastellammare del Golfo(CdG)という鄙びた港町に宿泊しました。(写真は宿の部屋から撮ったCdGの港町)
着いて直ぐは時差のため疲れがあって宿で少し眠り、夕方、港の町をぶらつきました。港の先端に城の遺跡が残っていてミュージアムになっているらしいのですが、この日はクリスマスで閉まっていました。皆、家でお祝いするようでレストランもみな閉まっていました。1店だけ開いていたのが軽食バー。そこで夕食をとりましたが、サンドイッチとブルシュケッタと赤ワインのネロダボラも素朴で美味しかったです。この港町のブルシュケッタはトマトでなくオリーブオイルとニンニクをこすりつけたパンをトーストしてあるだけ。とてもいい味でした。開いている店はここだけのためか地元の若者たちで混雑していました。気になったのは、かなり多くの若い女の子がタバコを吸っていたことです。

CdGの町のおばさん
翌日、車で近くの温泉に向かいました。行きがけに町の迷路の様な路地で迷ってしまい、個人宅の前の行き止まりに入ってしまいました。するとその家のオバサンが出てきて「町を出るのはここじゃないよ」とシチリア語で言うのです。手まねでそう言っているのが分かりました。そして「アッチの道を真っ直ぐ、真っ直ぐ行くとハイウェイにでるよ」と言っているようでした。私たちは、うんうん分かったと首を立てに振って路地を出ましたが、しばらくして、また左へ曲がる大きな矢印があったので左へ行こうとすると、あのオバサンが心配したのか、そこまで出て見に来てくれていて「ちがう!ちがう!まっすぐ!まっすぐ!」と教えてくれました。ホントにありがたい優しい町の住人でした。

さて、そんな風にして温泉に着いたのが午後1時。残念なことにシエスタで1時から4時半まで閉まっていました。4時半に行けば帰りは暗くなり、道に迷うかも知れないので温泉は諦めました。近くにHot Riverというサインがあり、そこが温泉の源泉だと思い、もしかしたら川の温泉に浸かれるかもしれないと思ったのですが、昨夜の雨で川の土壌はグジャグジャになっており、そこも諦めてそのままSegesta遺跡へ向かいました。

Segesta遺跡
着いてから小雨がぱらついて来ましたが、見て回るのには困りませんでした。かなり大きくて立派なテンプルを見終わると小腹が空いたのでお土産屋さんでピザを食べました。
すると急に雨足が強くなり、ピザを食べながら雨が止むのを待ちました。お土産屋さんの前に犬が三匹いて、その内の白い犬が悲しそうな目を私に向けます。ピザの皮をちぎって上げたら犬はそれを食べました。すると他の二匹もやってきたので、またちぎって上げました。どの犬もお腹が空いている様子です。
Segestaのカラス
そこに、ちょっと頭でっかちなカラスが近くのテーブルにやってきました。横目で私を見ています。ピザ皮を小さくちぎって上げたらカラスは目をキラっとさせ私が横を向いている隙に破片を咥えていきました。すぐ食べ終わってまた横目でみているのでまたちぎって上げましたら、それも咥えていきました。この頭のフワッとでっかいカラスは何と言う種類なのかな?ウェブで調べるとニシコクマルガラス(Western Jackdaw)という種類に似ていますが確定できません。嘴が短く頭でっかち、ちょっとユーモラスなカラスです。

雨が止んできたので、次に高い丘にあるシアターの遺跡を見ることにしました。そこには歩いても行けますが、係の人にシャトルバスに乗るように言われたのでチケットを買ってバスで行きました。シアターは小さめでしたが、ここに町があったことが伺われる跡があちこちにあり、ジッとしていると昔々の町中にいるような気分になりました。

海鮮ピザ
この日の夕食はCdGの港にある店に行きました。ビーガンを一時棚に上げ、シーフードを注文しました。感激したのはシーフードピッザがあったことです。チーズはのってません。イカタコムール貝と最高のマリネラソースがのっかっていました。こんな美味しいピッザはいままで食べたことありませんでした。