ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

医者と患者の相性

今年は私の身体にいろいろ支障が出た年でした。Topilamateトピラマートという癲癇の薬が偏頭痛にも効くらしく、頭痛専門医の処方で3ヶ月以上服用していました。医学的な証拠は何もないのですが、それで異常が起きてきたような気がするのです。医師が処方したものでも、効果があるかどうか分からない上に副作用の大きい薬は避けるようにしたいと思います。
トピラマートは脳神経に作用するらしく、私の場合、まず味覚が変わりました。何でも酸っぱく感じました。そして記憶がさらに悪くなり、朝目を覚ました時、自分がどこにいるのか、日付はいつなのか、分からない状態になり不安を覚えました。その数ヵ月後にPVD(後部硝子体剥離)を起こしましたが、眼科医にトピラマートの副作用ではないかと質問したら「ノー」と言う回答だったので、その後も暫くトピラマートの服用を続けていました。
しかし、短気記憶の悪化が激しく自分の置かれた状況も把握しにくくなり、急にPVDを起こし、さらに椎間板ヘルニアまで患い、私は気が滅入ってしまい、相棒に頼んで医師に服用を中止することを伝えました。PVDもヘルニアもトピラマートとは無関係だと医師たちは言いますが、医師たちもはっきりしたことは分かっていないはずです。殆どが調査結果を基にした知識で、その薬がどのように効果をもたらすのかまで分かっていないのですから、100パーセント「無関係」とは言い切れないと思うのです。特に脳神経は目にも脊椎にも繋がっているのですから、私はいまでもトピラマートが何らかの悪影響を及ぼしたように思っています。幸い、頭痛専門医はトピラマートの中止を承諾してくれました。
トピラマートを処方した頭痛専門医は若い女医さんで、今度は、私がずっと服用していたシタロプラムというSSRI(セロトニン再取込み阻害薬)を、エスシタロプラムという構造の類似するSSRIに変えるよう、それを処方してくれました。そのエスシタロプラムを3週間続けましたが、1週間後から頻繁に頭痛が起き、3週間目にはもう苦しいのでその薬の服用を止めたいと伝えたところ、女医さんは「身体が薬に慣れるまで1ヶ月はかかるので、もう少し続けること、それでもダメなら服用量を増やすこと」などを勧めてきたのです。この女医さんは大変評判がよく、評価も非常に高いので診てもらったのですが、私には効き目のない薬ばかり処方してくれました。医者と患者にも向き不向きがあり、よくなる患者とそうでない患者があるのだと思います。前から、何となく「薬を試すモルモット」になっているような気がしていて、もうこれ以上、この女医さんの薬は試さないことにしました。エスシタロプラムからシタロプラムに戻したら、頻繁に起こっていた副作用の頭痛がなくなり、安堵しています。