ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

オミヤ

下欄で出てきた中学校の同級生のひょうきんな女の子は「オミヤ」というアダ名の宮内真理子さんという可愛い女の子。大きな目はメガネで隠し、雰囲気は少しチビ丸子ちゃんみたいでした。いつも冗談を言って、ちょっとしゃがれ気味の声で笑っていました。オミヤの手は、握り締めたいほどポチャっと可愛かったです。あれほど可愛い手にいまだお目にかかったことがありません。
あの頃、なにかでオミヤに「ありがとう」と私が言ったら、オミヤはひょうきんな調子で「蟻(あり)が十(とう)なら、いもむしゃ二十歳、みみずぁ三十で嫁に行く」といつものしゃがれた可愛い声で言ったものでした。私はその可愛さと可笑しさに笑い転げました。昔のお婆さんが言いそうな駄洒落で、それを可愛い女の子が言うのですからそのギャップも可笑しかったです。もしかしたらオミヤには面白いことを言うお祖母(ばぁ)さんがいたのかも知れません。
彼女から結婚したという手紙を貰い、返事は出したと思いますが、それから40年以上連絡しておらず、いまでは連絡先も分からなくなっています。インターネットで探索してみましたが、同名の別人しか出てきません。オミヤとは会ってみたいなと思ってます。

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