ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

スカリア裁判官

先週土曜日、連邦最高裁スカリア裁判官がテキサスにある知人の牧場主のホテルで突然亡くなったと報道されました。あっけに取られて暫くは信じられませんでした。あまりに唐突で、悲しみが湧き上がらない内に深い失望感に襲われました。スカリア裁判官がいなくなれば最高裁の判決はレフティスト一色となってしまうという失望感です。米国は除々に崩壊しており、奇跡でも起こらない限り、ドォーッと全面崩壊するのも時間の問題のような気がします。
今まで9人の裁判官の内、スカリア裁判官、トーマス裁判官、アリート裁判官の3人が手堅い保守派、残り6人の内4人がレフティスト、2人がどっちつかず、という構成でした。どっちつかずの2人の意見が保守派につくことがなきにしもあらずで、まったく希望がなくはなかったのです。しかし、スカリア裁判官が亡くなった今、保守派はたった2人だけになってしまい、オバマが次に保守派の候補を選ぶはずがないので、候補が決まればこの失望感は絶望感になると思っています。

無知な私は最近になって漸く米国の土台がその憲法であることを実感し始めていたのです。以前は、二百何十年も前の憲法にかじりついているなんてバカバカしいと思っていたのですが、米国の憲法は人としてのあり方の基本をついていて何百年経とうが不変なものだと気が付きました。
私が一番大事に思う「個人の自由」は、政府の力が大きくなれば限られてしまうこと。民主主義であっても政府が大きくなれば共産主義や独裁政治と変わりなくなること。それをこの国の憲法が守ってくれているのに、その憲法を崩壊しようとするレフティストたちが私はチト恐ろしい。レフティストは表向き自由を謳歌しているようにみせていますが、裏に廻れば自由を雁字搦めにする恐ろしい全体主義の連中です。