ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

放射性物質摂取検査 その2

昨日と一昨日はお尻に注射され、今日は放射性ヨードのカプセルを飲まされました。

病院内なのに、さらに分厚いドアを暗証番号で開けて入った部屋はどちらかというと狭いのですが、そこに人が3人立っていました。医者と医者の卵とアシスタントのようです。狭い部屋に既に3人も立っているのは少し仰々しい感じでした。

まず医者に身分証明書を見せなさいと言われました。ここまで来て、まだ本人かどうか再確認するのも何か余程危険なものを扱っているためかと、患者をいたずらに不安に駆り立てるような気がします。しかし、それが規則なのでしょう。

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そして、例の大袈裟に厳重な金属の容器! これほど厳重に隔離してあるのに、その中のモノを飲み込めと言うのかい。ま、ワタシャ慣れているから今さら躊躇もなく、サッサとカプセルを飲み込みました。それにこのアイソトープの分量は検査のため少量となっていると相棒が言っていたので大した不安もありませんでした。この検査の結果、癌細胞が見つかれば、またあの恐ろしい量のアイソトープのカプセルを飲まされることになるらしいのですが、でき得ればそれは避けたいです。

順序は逆になりますが、待合室で待っている間、頭の毛がすっかりなくなってしまった4、5歳ぐらいの女の子が母親と一緒にいるのをみました。小麦色の肌でアジア系またはラテン系のとても美しい顔立ちをしていました。帽子が似合いそうな頭の形もホレボレするほど美しいのです。その子は笑いませんでした。私が笑いかけても全く表情は変わりません。かなり厳しい治療を経験してきたのでしょう。その子が先に呼ばれて待合室を出ていく時、相棒も私も目が赤くなっていました。

その後に、また同い年ぐらいの女の子が待合室に入ってきました。まだ治療前らしく、長い髪をしています。この子もとても美しい顔立ちです。あどけなく笑いながら母親と話す美少女の姿を眺めながら、もしこの長い髪が抜けるような治療を受けなければならなくなったら、などと思って切なくなりました。

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帰り道、アパート近くの歩道を歩いていて、いつの間にか街路樹が黄葉していることに気付きました。昨日まで黄葉していなかったと思うのですが、私が気付かなかっただけなのかな。