The Insult 観ました

The Insult

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ベイルートに住む二人の男性の無意味にも見える対立から、住民たちに根付く他教徒への怒りが法廷まで持ち込まれます。そこでなぜこの男性たちが怒りのために理性を失っているかを弁護士たちが弁証していきます。

その昔、イスラム教徒もキリスト教徒も平和に暮らしていたレバノン。そこへパレスチナからイスラム教徒の難民が流れ込みます。このパレスチナ難民の中のテロ軍団がDamourという平和な村のキリスト教徒(同じアラブ人)の虐殺に加わり、レバノンに逃れ住んだキリスト教徒の悲しみをこの作品では後出しにしてきます。

余談ですが、パレスチナ難民の悪の根源はパレスチナテロ軍団。テロ軍団がイスラエルを襲撃するが、イスラエル軍の反撃にあってテロ軍団は撤退。その際、パレスチナに住むイスラム教徒を「イスラエルから出ろ」と否応なく難民にさせたのはテロ軍団。あちこちの国へ流れ込ませた悪の根源はテロ集団なのですが、アラブ人はみなイスラエル(ユダヤ人)を逆恨みするようテロ軍団に洗脳されています。まぁ、遡った恨み話となるときりがありません。

個人個人にはいい人たちなのに、拭いきれない過去を引きずって集団として敵対視する。中東の人々の複雑な感情、更に人間というものの性(さが)を考えさせられる作品でした。

ちょっと気になったのはパレスチナ難民の男性を演ずる俳優が「いかにもいい人」に見えるのです。方や、キリスト教徒の男性は入れ墨をしていて乱暴な感じで、この二人の男性を印象だけでみると、どうしても難民の男性に感情移入してしまう恐れがあります。この作品から、実際の難民が皆、こんなにいい人であると信じ込んでしまう人がいたら、チト考え直した方がいいように思います。世界のどの国、地域にも、もちろん大都市は除いてですが、良い人と悪い人が、ある比率で存在しているように思います。