ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

2018年年末スペイン ガリシア地方の旅― Canyon de Sil

Canyon de Sil

Ourense を後にして、高台から谷間を見下ろす山奥の修道院ホテルのある Canyon de Sil へ向かいました。石造りの荘厳な修道院をホテルに改造した、一部は昔のままの姿で、まるでお城か博物館のようなところが私たちの宿です。

その日は晴れていて、ホテルの部屋の窓から谷間の景色がよく見えました。

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しかし、あとの2日は濃霧で、谷間の景色を写真に撮ろうとしていた予定が狂いました。それでも濃霧をめげず、傾斜角度が45度はあるかと思われる石畳を上り、その先にある栗の木や樫の木の林の中を散策しました。

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最初は困ったと思っていた霧ですが、それが反って林の中を幻想的な雰囲気にしてくれて、まるでグリム童話の中を歩いているような気分にしてくれました。湿った小道は栗や樫の枯れ葉で覆われて、美しい茶色の絨毯を敷き詰めたようにみえます。ボーっと霞む中に、途中まで幹の太い栗の木からたくさんの細い枝が生えて、木陰から小人でも出てきそう。

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f:id:nykanjin:20190107112731j:plain 林というより森のような雰囲気で、岩は緑の苔で全体が覆われています。

ところどころに廃墟となった石造りの建物があり、ますます私好みの気分にさせてくれました。

 

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 小道にはたくさんの、本当にたくさんの栗の毬(イガ)が落ちていました。どれも実は空で、林に住む小動物が食べたものと思われます。やっと1つだけ実の入ったものを見つけ、中を開けて見てみると小さな栗の実が平たく干からびて3つほど出てきました。そういえば、この地域はマロングラッセが産物だったことを思い出しました。

そのあと、ホテルの周りにある散歩道を歩いていたら、猫が私たちの来るのを待っていてくれました。そして一緒に少し歩いてくれました。とっても可愛らしくて人懐こい猫でした。名前を訊いたら「みゃ~」と答えてくれました。みゃ~ちゃんと言う名か。あ~猫飼いたい。

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霧の中の散歩はとても楽しかったです。

 

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←さて、ホテルの中はというと、私好みの重厚な石造りで、私たちの部屋のドアもドッシリした石に囲まれていて、見惚れてついシャッターを切りました(笑)。

全体に重厚で荘厳な造りで、お城のようなのですが、通路となる廊下はモダンな造りで、ガラス張りの窓から中庭が見えるようになっていました。↓

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中庭の向こうには客室のある別棟が望めます。赤い屋根が可愛い。↓

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更にホテルの中を見て廻ると、別館に続く通路がありました。↓

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石造りの院内の2階の窓は吹抜けで、フロアー全体に美術品が展示されていました。

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←いろいろな展示物がありましたが、相棒がストレートジャケットを見つけました。

この修道院で、昔、精神異常者でも保護したのでしょうか。

古い洋画などで、暴れる人にこのジャケットを着せて両手を交差させて縛っている場面を見ることがありますが、あまりいい気持のものではありませんね。

 

 

12月の終わり近くに私たちの結婚記念日があります。いつも二人だけで静かにお祝いします。今年は12周年記念(付き合って30年近くですが)。このホテルのレストランで祝いました。下の写真は、外を散歩していた時にレストランのアーチ形の窓を見つけ、とてもロマンチックな雰囲気なので撮りました。

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