ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

通り雪

きょうは雪の予報はマッタクありませんでした。

せっかく頭痛が治って来たので買物に出ようと思い、シャワーを浴びて髪を整え身支度したらもう3時半。出る前にスマホで気温を調べたら摂氏でマイナス5~6℃ぐらいだというので一応内側モコモコ外スベスベのコートに帽子を被り、手袋は面倒だし近くのスーパーなので持たずに階下に降りました。

ドアを開けた途端「え、ウソでしょ?」と思いました。雪が降っているのです。それもドバドバ降ってました。一瞬、傘を取りに戻ろうかと思ったのですが、車付きの買物入れを引っ張っているので傘を持つ手もないし、帽子を被ってるから「エイヤッ」とそのまま出かけました。

しかし凄い降りで帽子もコートも雪が着いてボタ濡れ。最初の内はなんとか歩けました。ところが、ハドソン川近くの道になると風が強いのなんの、引っ張ている車付き買物入れがフワフワ舞って暴れます。そしてストアまであと50メートルというぐらいの所で吹雪に見舞われ立ち往生。

f:id:nykanjin:20190131074627j:plain

一寸先も見えず、物凄い雪と風が渦巻く中から急に黒い影が出てきて「ビェ~、なんだこりゃ!」と言ったので人間だと分かりました。ゴールデンリトリバーを2匹連れた人も現れました。散歩の途中で吹雪にあったようです。犬があまりのことに怯えた様子で可哀そうでした。

その後、もっと凄い竜巻のような状態になりました。うわぁ、これが冬山の吹雪なんだろなと思いました。動けばこの肥満体が横に飛ばされるのです。5分か10分ほど待って、少し治まってからスーパーへ駆け込みました。

スーパーではリンゴのガラがパウンドで普通より1ドルほど安く売られていました。普段はフジしか買いませんが、焼きリンゴにするからガラでもいいやと思って6個買いました。ところがレジでフジと打つので「あ、それ値引きのガラよ」と言ったら、レジの女性は頑固に「ガラでもオーガニックは普通の値段です」と引き下がりません。私が最初に店に入って目に止まったのが『オーガニック、ガラ、$1.99/lb』というサインだったのでババァは買う気になったのじゃ。「値段をも一度確かめるわ。見てきますね」と言って、私はレジを離れて見に行きました。このスーパー、のんびり屋の主婦が多いのか、レジでゴチャゴチャ言う女性がいないらしく、私も素直に「あらそうなの」というのかと思ったらしいです。やっぱり安売りのガラでしたので、どや顔でレジに戻ると、レジの女性は「もう値段をセールに訂正しましたよ」と言うのです。この女性もしたたかで、わざと間違えて、のんびり屋たちを騙していたようです。このやろめ、と私は心の中で思いましたが、顔はのんびりとさせて「値段が同じなら私フジを買ってたわよ」と言うと、彼女、首を縦に何度も振ってました。ハハハ、騙せなかったね。

外へ出たら、雪も止んで、まるで何事もなかったかのよう。あの吹雪は何だったんだろ。呆気ない「通り雪」に一瞬惑わされたことが夢みたいでした。