ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

幼児の頃の映画館

お彼岸まで1週間、朝晩めっきり冷え込んできたNY市です。冷え込みのせいか、数日、身体の調子が悪く、いつもより増してダラダラしています。言い訳になりますが、肩の筋肉がこわばり腕が伸ばせなくてモノの上げ下ろしや拭き掃除が儘(まま)になりません。手術後数年経っているけれど右足もまだ少し上がらないし、ヘルニアをやった後の右足の痺れも治りません。それに肥満が重なり「しゃがむ」という姿勢が出来ません。身体の動きがとれないと片付けも進みません。ま、老いて図太くなったのか悲愴な気持にならないだけマシです。

さて、NYプラザホテルの近くにある、私の好きだった映画館 Paris Theater が先月末に閉館したと知りました。いわゆるマルチではなく希少なシングルスクリーンで、上映する作品も品格あるものが多く、個人が経営していたのかとても清潔でした。そして館内のインテリアが私に懐かしさを感じさせました。

幼い頃、私は池上線大岡山から遠くない所に住んでいました。その辺りにCooperという映画館がありました。Paris Theaterの館内のインテリアはそのCooperとまったく同じだったのです。

母はイラつくと私を連れてCooperへ行きました。幼い私は無料でしたので連れていったのでしょう。もし幼児も有料だったら家に置いていかれたと推察いたし候。

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映画館の中は幼い私にはとてもステキでした。今思うと空気孔だと思いますが、高い天井に黒っぽい金属性の丸く渦巻いたものが数個間を置いて嵌められており、中央にはキラキラ光る細かく四角い鏡を張り巡らした球が釣り下がっていました。館内が徐々に暗くなり、その球がクルクル回り始めて四方に星のような光を反射するのを見るのが好きでした。バルコニーのように張り出した半円型に引っ込んだ中二階の席があり、それも私には好みの形でした。

似たような館内の写真をブラウズしてみましたが、よほど古いスタイルなのか見つかりませんでした。我拙いイラストで描いてみましたが、天井の空気孔までは表せませんでした。