ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

庭の千草

きょうは朝起きた時から「庭の千草」の曲が頭に浮かんできました。アイルランドの民謡ですが、私の世代の日本人にはとても馴染みある歌です。

日本では ♪あぁ、しぃらぎぃぃく(白菊)♪ と歌い上げる歌詞で知られていますが、原題はThe Last Rose in Summer (夏の名残りのバラ)だと知りました。確かに日本人には白菊の方がピッタリきます。英語の詩を見てみると、夏の庭に物寂しく咲く最後のバラに自分の人生を折り重ねている詩で、私の年齢になるとグッとくるものがあります。

愛らしく美しかった周りのバラはみな散ってしまい最後まで残って咲いているこのバラは悲しすぎるから、散っていったバラの上に散らしてあげようか、と歌っているのです。家族も愛する人たちもみなこの世を去ってしまって一人残る自分の姿をこのバラに重ね合わせ、愛する人も誰もいなくなってしまったこの世に何で一人で生きていられようか、と歌っています。何だか短歌と心が通じるような歌詞ですね。

このビデオはアイリッシュの女性たちが綺麗に愛らしく歌っています。


Celtic Woman - A New Journey - Last Rose of Summer

そしてこちらのビデオはアイリッシュの男性歌手ですが、たまたま彼は家族の一人(多分母親)を亡くしたばかりで喪に服していて、このステージには参加しない予定でしたが、敢てこの歌だけを歌いにきたようで、その気持が伝わって泣けます。


John McDermott- The Last Rose of Summer (LIVE)