ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ポールの従弟に会った話

2014年の暮にシチリア島を訪れ、アチコチ廻って最後にタオミナを訪れた時のことです。そこでイアンという、ビートルズのポールマッカートニーのカズン(cousin=イトコ)だと言う人に出会いました。こちらでは「イトコ」も「又イトコ」も「又々イトコ」も全部カズンと呼ぶので、ポールは家族や親戚も多いしイトコと言ってもたくさんいるだろうから、きっと又々々イトコなんていう遠い親戚になるんだろうと思っていました。

ところが最近のこと、 YouTubeでポールの家族が集まっている昔のビデオを見ていたら「従弟のイアンもいます」とナレーションで言っていたのです。そこに若いイアンがいました。「あらま、ホントに近い従弟だったんだ」とそこで再認識したというわけです。

私たちはタオミナでエトナ山へ行くツアーガイドを雇ったのですが、当日私たち夫婦だけかと思っていたのですが、車に乗ったらガイドさんが「もう一組一緒になる」と言です。人見知りする私たちは一寸戸惑いました。しかしジタバタしても仕方ないので黙っていました。

その一組というのがイアンとバイオラのカップルでした。イアンはイタリア語がペラペラでガイドさんと冗談言って笑ったりしてました。バイオラはイタリア人で英語があまり話せないようで静かな女性でした。

イアンにはお姉さんがいて「昔、姉さんが自分はポールの従妹だと外で話したら、そのあと手紙の入った郵便の大袋が5つぐらい届いた」と言ってました。私が高校生の時ビートルズ日本公演を聴きに行ったと知ると「エッ、ということは、あなた僕の姉さんと同い年ってこと?!いったい何を食べたらそんなに若くしていられるのか教えてほしい」と驚いたように言ってくれました。イアン自身は気さくで自然体でとても好感のもてる人柄でした。ツアーの途中一緒に写真を撮ったので、Eメールを交換して、写真をメールで送ったのですが、それ以後特にメール交換することもなく終わっています。

当時、イアンとバイオラはバリに住んでいると言っていました。イタリアの南にある美しい港町のバリは、アドリア海の向こう岸のクロアチアにあるドブロブニクという、これまた美しい港町までフェリーが出ている所です。私はクロアチアを訪れたくていたので、その内バリを訪れることもあるだろうと思っていて、その時に再会できるかもと思っていました。しかし、もう8年も経ってしまっていることに気が付きました。老いもあり、今はクロアチアもバリも訪れるチャンスは少ないだろうと思っています。