ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

屋根裏のダクト工事

一軒家に住むと家の各部メンテナンスが大変だと覚悟していました。梯子に上る電球取換えさえふらつき簡単な修理さえなかなか自分できなくなってきていることは承知しながらも、一応覚悟を決めて一軒家に引越しました。

屋根の雨漏りは、雨量が少なく乾燥した土地なので大丈夫だろうと思っています。それでもゴルフボールがやたらと飛んで来るので、屋根瓦のアチコチにキズがついていると思います。その内修理が必要になると覚悟していなければなりません。

あまりメンテナンスを思いつかなかった場所は屋根裏です。屋根と天井の間には何もないものと思っていました。今まではコープ(日本で言うマンション)に住んでいたので冷暖房のメンテの心配はありませんでしたが、一軒家となると断熱材やら通気用のダクトやらが設置してある屋根裏の管理も必要になると知りました。

一昨日、環境管理業者だと言う人が来て、前の住人が2年前に冷暖房装置を購入してからそのままになっているということで屋根裏にある暖房装置と伝導システムを調べにきました。「調べるのは無料」だというので屋根裏に上がって調べて貰いましたが、結局はセールスだったらしく「ダクトの配置が古過ぎて(20年前のもの)熱伝導が無駄になっているので新しいダクト配置に変更する必要がある」と言われました。

2年前に装置を前住人と売買した際にどうしてダクト配置も更新しなかったのかという疑問が湧き、老人相手の詐偽か、とも疑ってはみました。

しかし引越した時から冷暖房の各部屋への行き渡り方がムラで寒い所と暖かい所の差が大きいことが気になっていて、多分ダクトも汚れていて掃除が必要かも知れないと思っていたところでしたので、新しいダクトに変更すれば掃除業者にかかる料金が浮くし、空気もきれいになって私の弱い喉にも良いだろうと思い配置工事をしてもらうことにしました。

驚くことに早急にも翌日の工事スケジュールが開いていて割引もあるというのです。気が変わらないように「翌日」というスケジュールをもってきたような気がしないでもありません。よく考えたら配置変更の必要性は住人にあるというより地域の環境管理やエネルギー節減のためのようであり、高額な工事費を鑑みて数日置くと気が変わる客も出て来ていたのではないかと思います。

2日間、朝から業者がやって来てガレージの天井から屋根裏に入り、ゴロゴロ、ゴリゴリ天井から音がして、たまに空気孔からパラリと断熱材の繊維のようなものが落ちてくることもありましたが特に部屋が汚れることはありませんでした。

ダクト工事の後どのくらい持つのかと訊いたら、30年間持つということでした。健康寿命まであと2年、平均寿命まであと15年の私、この言葉を信じるとすればダクト更新はもうしなくてもよいということですな。ま、先のことはわからんですけど。