みやさか やわらか と 魚沼のコシヒカリ

土曜日の夕方、マンハッタンの下町、ハウストンストリートの南にあるロウアーイストサイドをぶらつきました。この辺をぶらつくのは10年ぶりになります。

一昔前は「小汚くて胡散臭いけど掘り出し物がありそう」な町でした。今はだんだんモダンになってきて、まだ残る胡散臭さの中にトレンディなお店がチョコチョコ立ち並ぶようになってきていました。私たち古びた世代が若かった頃トレンディだった下町のSOHOやビレッジはいまは寂れてきていて、今様のリッチで若い世代はこのロウアーイストサイドに出没しているようです。週末、かなり賑わっていました。

トレンディ嫌いの私たちは、寂れたビレッジのBアヴェニューにあるエチオピア料理屋で夕食をしようと思っていたのですが、その店は閉店となっていました。それでハウストン通りを南に渡ってロウアーイーストサイドをぶらついてみました。かなりステキな店が軒下にテーブルを出したりして欧州の町のような雰囲気を出しています。私の好きな雰囲気のいいイタリアンの店もありました。でもビーガンの私たちに食べられそうなものがありません。それでしばらくぶらついて探索していたら「酒舞」という店の前に来ました。

「酒舞」は外装が黒縁のガラス張りで内装は霜降りレンガの飛び切りトレンディな構えの店だったので、私は無視しようとしたのですが、相棒がメニューをみて「食べられそうなものがあるよ」と引き止めるのです。サイドに「ホームメイドの豆腐」「炒め獅子唐」などがあり、メインに「キノコの炊き出しご飯(昆布ダシ)」とあり、その炊き出しご飯には「50分かかります」と書いてありました。ウ〜ン、これはもしかしたら食べてもいいかなと気持がグラつきました。ただし、お酒、特に日本酒を楽しむための店のようで、偏頭痛で酒が飲めない私はなかなか入る決心がつきませんでした。それで他をいろいろ探してみましたがいい店が見つからず、結局「酒舞」に戻ってきました。

まだ6時半を廻ったばかりで店は空いていたため、予約なしで入れてくれました。相棒は日本酒は私に決めさせます。メニューをみて、最初に書いてあるのが「みやさか やわらか」でした。前に飲んだことがあり、アルコール度も低く、名前の通りまろやかなので大変飲みやすい純米酒。余談ですが私は吟醸酒は好きでありません。純粋にすると質の高い酒ができるかも知れないけれど、私は、少し混じりけがあったほうがまろやかで口当たりがいいと思うのです。それで吟醸にしない純米酒が好きです。獅子唐ときのこの炊き出しご飯によくあうお酒でした。

白米は買わない私ですので、相棒は、家では滅多に美味しい白米飯を食べられません。このきのこの炊き出しご飯は「魚沼産コシヒカリ」を使っていると注意書がありました。どこの米が美味しいか知らない私ですが、きっと一番美味しいお米なんだろうと想像しました。相棒は「ウホッ」というような声を上げて「こういうご飯なら、おかずは要らないねぇ」と分かったようなことを言ってました。「美味しい白米はレストランで食べてもいいけど、家では玄米しか買わないよ」と私は念を押しておきました。こんな美味しいお米を家に置いたら、毎日たくさん食べてしまって私の血糖値は上がりっぱなしになります。

デザートはマンゴ、ナシ、グレープフルーツの三色のシャーベットで、これも非常に美味しく出来ていました。シャーベットと一緒に楽しもうと、7年ものの梅酒を頼んだら、シャーベットを食べ終わったころ出てきました。それもオンザロックになって出てきました。私が「ストレートで」と頼まなかったので仕方ありません。その梅酒、母がよく作っていた梅酒ソックリの味でした。母の梅酒は1年ぐらいで、この7年ものと同じ味になってましたよ。

お酒はかなりたくさん飲んだのですが、相棒は酔うこともなく、私は頭痛も起きず、そのあと、近くの映画館で映画を観ても眠くなることもありませんでした。