映画

1月終わりから2月初めに観た映画

To Dust 妻を癌で亡くしたばかりのユダヤ教ハシデック派の男が「自分の足の親指が破裂する」夢を何度もみます。 男は妻の霊が地中で腐敗する自身の身体に苦しんでいるのだと思い込みます。そして死体の腐敗のプロセスについて、お人好しの大学の教授を巻き込…

Who Will Write Our History 観ました

Who Will Write Our History ホロコースト、この異常で残酷で罪悪な出来事を今自分たちで書き残さなければ、心無い人間によって永遠に消し去られてしまうかも知れない、どうしても後世に伝えておかなければならないと思ったワルシャワゲットーの有志たちが必…

Cold War 観ました

Cold War こちらで高評価の作品なので観てみました。 モノクロがいいです。歌も素敵です。冷戦下のポーランドを背景に、自由奔放な芸術家(パフォーマー)が独裁者の束縛から逃げ出したくなる気持もよく分ります。ただ、画面の中の生き方にはそれほど共感でき…

Stan & Ollie 観ました

Stan & Ollie 1930~40年代が全盛期だったコメディアン コンビ Stan Laurelと Ollie Hardy が 1950年代前半に英国全土の公演ツアーを行った際の最後の様子を中心に二人の心情を描き出していきます。 メイキャップの助けもありますが、二人の俳優が嫌味なく好…

The Mule (2018) 観ました

イーストウッド制作兼監督兼主演。 約2時間、ゆっくりしたペースで進むので若い人は飽きるかも知れません。私は最後まで楽しみました。88歳イーストウッドいまだ健在。 すっ呆けた老人をイーストウッドがユーモラスに "ぎごちなく" 演じていて、いい感じでし…

Mary Queen of Scots 観ました

Mary Queen of Scots スコットランドのマリー女王は自分の身に危険が迫ると、それまで見下していた従姉の英国エリザベス女王に救いを求め、しかし、その我の強さから英国の信頼を得られず、結局処刑されてしまったという人です。 この作品ではマリー女王とそ…

The Ballad of Buster Scruggs 観ました

The Ballad of Buster Scruggs コーエン兄弟の作品はいつもどこか変わっていて面白いです。これは6話からなるオムニバス作品。最後の1話は特に面白くなかったですが、あとの5話は興味深く観ました。ちょっとグロテスクでドギマギさせられます。見た後に何…

The Favourite 観ました

The Favourite 18世紀初頭、英国のアン女王の側近サラ・チャーチルは、身体精神ともに脆弱なアン女王を思い通りに操り、宮殿内で権力を持っていました。そこにアビゲイルという若く狡猾な女性が現れ女王に近づき、サラを宮殿から追い払うよう女王に仕向けま…

Wilfdlife 観ました

Wilfdlife 1960年代の一家庭の話。職を無くし落胆する父とその父を見限る母とに挟まれた14歳の男の子の苦悩が描かれます。両親は自分を見失い勝手なことばかりする中、男の子は両親が離婚しないよう願うのです。 このヒドイ両親をみていてThe Squid and the …

At Eternity’s Gate 観ました

At Eternity’s Gate 去年10月Loving Vincentというゴッホの死の真相を探る作品がありました。これもまたゴッホを描く作品ですが、その死は明らかに他殺として描かれています。構成が凝り過ぎているのかスローで反って興味を削がれます。セリフの途切れに、「…

Outlaw King 観ました

Outlaw King 14世紀、英国王エドワード一世がスコットランドの混乱に乗じてこの国を支配するようになり、重税や兵士による略奪などで民を迫害し続けるため、ロバート・ブルース(後のスコットランド国王)率いる勇士たちが劣勢にも拘らず果敢に戦い、英国軍を…

週末に2本観ました

The Guilty (原題Den skyldige) デンマーク作品。デンマークの救急連絡番号112のオペレーターが業務規定範囲を越える救急応対をしてしまう。画面はそのオペレーターの会話のみで、観客の心理状態を彼と同じくして進んでいきます。疑問の湧く箇所も多少ありま…

The Happy Prince 観ました

The Happy Prince 19世紀後半に人気のあった戯曲家オスカーワイルドが刑期を終えてから死ぬまでの2~3年ほどの間の話。 ジョージ・バナード・ショーと共にオスカーワイルドの言葉もよく引用されるため私は名前だけは知っていました。 これは相棒からの又聞…

A Crooked Somebody 観ました

A Crooked Somebody “Better to be an honest nobody than a crooked somebody” という言われがあります。 『邪悪な有名人より正直な無名人になれ』悪いことをして成功者になるよりも、無名のままで正直に生きろという教えです。 主人公は教えに背いて悪いこ…

The Sisters Brothers 観ました

The Sisters Brothers グラックコメディ。 1851年ゴールドラッシュたけなわの時期、借金を踏み倒して逃げた小男を探すように雇われた殺し屋兄弟が男を追い求めていく経過を描きます。 構成もカメラワークもハリウッドの垢がなく、少し変わっていてとても面白…

週末に2本観ました

Life Itself 4つに分かれたストーリーが興味深く繋がっていきます。時間の流れを、ややもすれば混乱してしまう交差方法で上手く表現しており、運命の繋がりの意外さが観客の興味を募らせ、脚色兼監督のストーリーテラーとしての手腕を感じました。 私が特に…

Lizzie 観ました

Lizzie 1892年マサチューセッツ州で実際に起きた殺人事件を脚色した作品。TVドキュメンタリーなどでも何度か取り上げられている事件のため、私を含め、ある程度のことを知っている人は少なくないと思います。 この作品では当時の状況から想定できる殺人の動…

The Bookshop 観ました

The Bookshop 英国の保守的な小さな町で本屋を開いた女性に降りかかる悪意と挫折を描きます。 田舎の住人は一見優しそうでも閉鎖的で排他的な面があること、そして町の有力者に無防備で対抗した女性は自分の無力さを思い知らされます。 少ないセリフの場面で…

Operation Final 観ました

Operation Final アルゼンチンで逃亡生活をしていたアドルフ アイヒマンを秘密裡に捕まえ、イスラエルに連れ帰るまでのモサドの作戦遂行を描きます。大量殺人の主犯を他国で秘密裡に捕まえる計画はリスクが大きく大変興味深いものですが、この作品は、アイヒ…

週末に2本観ました

Arizona ブラックコメディ。人が次々と殺されるのですが、ジョークがついて廻るのでつい笑ってしまう場面が続きます。 「運の悪さが重なって次々と更に悪い結果になる状態」に陥る経験をした人には身につまされる話ではあります。 私は楽しんだのですが、な…

Mile 22 観ましたけれど

Mile 22 最近よく使われるコンピューターテクニックを駆使したように見せた最初のシーンで期待させられましたが、実際は穴だらけの幼稚なストーリー。何か変だなと思ったら中国の制作会社が金に任せて無理矢理作ったような作品だったようです。観客を馬鹿に…

No Date, No Signature 観ました

No Date, No Signature イラン作品。(最初に「要らん」と出てきたので笑った) 医者が車で事故を起こし、その後の展開に医者の良心が絡まってくる作品。 人間は自己保守のため瞬時に正しい行動に出ない事があります。そして後で考えると、どうしてそんな行動…

映画 Death of a Nation への妨害

Death of a Nation この作品は、米在住、保守派、インド生まれの Dinesh D'Souza 氏によるものです。 保守派の何であるかを明らかにして、日増しに酷くなるトランプ叩きの裏にある陰険で陰湿で執拗な動きの正体をあぶりだそうとしています。ちょっと陳腐で不…

Gauguin: Voyage to Tahiti 観ました

Gauguin: Voyage to Tahiti ゴーギャンについて、私は間違った考えを持っていました。「銀行家で裕福であったのに、その生活と家族を捨て、タヒチでのんびり絵をかいて暮らした画家」という印象があったのです。ところが、彼は銀行家ではなく株のブローカー…

映画The CaptainのQ&A

下欄の映画 The Captain を見た後、監督が出てきてQ&Aをしました。作品の中には勿論創作部分が多々あると思っていました。ところが、まさか実際にあったとは思えないような場面が、実はしっかり書面に残されていたものだったと言うのです。その場面とは、キ…

The Captain (Der Hauptmann) 観ました

The Captain (Der Hauptmann) ドイツ作品。敗戦の色濃い終戦間近のドイツにおいて、士気を失い逃亡する兵士があとを絶たず、その収拾にゲシュタポが奔走していた頃に起きた実話を基にした作品。若い兵士(伍長)が逃亡を試み、追手を撒いた後、たまたまドイツ…

Under the Tree 観ました

Under the Tree アイスランド作品。隣人同士のいがみ合いが発展して酷い結果になります。 作者はブラックユーモアのつもりでしょうが、よくありそうな状況は笑えたものではありませんでした。 人の浅慮さや思い過ごしが生活を狂わせ、正常だった人まで狂わさ…

驚愕のTroubadourレリーフ

週末に観た Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot という長い題名の映画でビックリすることがありました。映画の中で、ある小さな暗いバーのシーンがありました。そして入口とバーカウンターの間の壁に飾られている絵画が大きく映し出されたのです。相棒も…

Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot 観ました

Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot 実在した風刺漫画家 John Callahan の自伝を基にした作品。勿論、面白くするためにいろいろ脚色されています。 最初少し時空が行ったり来たりしますが、後半でまとまってきます。十代の頃からアルコール依存症で虚ろ…

Three Identical Strangers 観ました

Three Identical Strangers ドキュメンタリー。三つ子の兄弟が生後間もなくそれぞれ別々の家庭に養子として貰われ育てられていたことが十数年後に偶然明らかになります。初めのうちは会えて大変喜んでいた三つ子ですが、別々に育てられた理由の背景に疑問が…