ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

JOKER 観ました

JOKER

ベニス映画祭で賞をとり、ワーナーブラザーズ社の配給で全世界一斉公開されたようです。NY市では殆どの映画館で上映が始まり、記録的な初日売上高になるような気がします。

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ホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)の一風変わった風貌とキャラクターを充分活かした作品で、フェニックス自身もそれに大きく応えた演技です。

鬼のように見えたり、哀れに見えたり、場面場面で顔付が変わって映るのも、照明のせいだけでなく、この俳優の特殊な風貌のためでしょう。

BGMのチェロの音が雰囲気を盛り上げています (チェロ奏者はアイスランド人)。この音響がこの作品に大きく影響していると感じました。

私はバットマンに詳しくありませんので、作品中に出てくる架空の街や企業や人物などよく知りませんが、それでも俳優フェニックスの容貌を追うのに興味が尽きませんでした(この役のために痛々しいほどゴツゴツに減量しています)。

架空の街 Gotham Cityはニューヨーク市に酷似しています。その架空の街の話なので現実的でなくて構わないのですが、それでも妙に不自然に思えたのが、地下鉄でジョーカーが襲われる場面。NY市なら低層階級ギャングは殆どが黒人やプエルトリコ人であり、その連中が夜中の地下鉄で人を襲います(こうハッキリ断定して言うと責められることは充分承知していますが事実は事実です)。しかし、事実を正直に表現すると「人種差別」としてレフティストに訴えられます。それを避けるために『白人上層階級の酔払いが襲う』場面となっているような気がしてなりませんでした。もちろん、架空の街Gotham Cityでの話で、その街では「株式で儲ける金の亡者」が最大の悪人となっているのだから、ニューヨーク市のギャングは関係ないと言われればそれまでのことです。