ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

The Lighthouse 観ました

The Lighthouse

f:id:nykanjin:20191020035907j:plain

先に観た "Joker" の J. Phoenix もそうですが、Willem Dafoe と Robert Pattinson この役者二人の顔も見ごたえがあります。目の鋭さ、鼻梁の形、顔の輪郭などが黙っている時でもセリフを言っているようです。

俳優はまず独自の顔を持っていることが強みで、そしてそれを監督がフルに生かすセリフ回しに導いてくれると見せる作品ができあがるような気がします。

そんな俳優二人がどう演じるか興味がありました。確かにモノクロが効いて照明に浮かび上がる俳優の顔付には魅せられる所がありました。小さな劇場用シナリオと思わせるところがあり、私は Dafoe が繰り出す古臭い長台詞を捉えられず、意味が分からないことが暫しありました(相棒によると無意味なことを言っていたそうです)。

19世紀の渋い話を期待していたら、不気味でも人を惹きつけるダリの絵を見せられているような気がしました。現実的な描写の中に幻想的なものが入り込み、観る人は現実と幻想の境が分からなくなります。

この作品は、一見意味深い話ように思われますが、特に意味はなく、こういう話があるよという娯楽であるような気がします。

作品はこれでいいですが、この俳優二人には、もう一度、山で遭難とか、二人組の強盗とか、もう少し現実的な話の作品に挑戦してもらいたいような気になりました。