シチリアの詩人

取り留めのない話をします。

きのう、冷たい風の吹く朝、相棒と二人で採血に行きました。来週、二人とも心臓医の検診があり、その時に最新の血液検査結果と一緒に診断してもらうためです。今回はなんだか血液を入れるシリンダーの数が多くて、大きめのものが6本ほどあり、そんなに採られるのかとゾッとしました。いつもは見ないのですが、ちょっとシリンダーの中に入った自分の血をチラ見しましたら、すごい色でした。濃い朱に近い色で吸血鬼が喜びそう。そして、静脈血の色がこれなら動脈血はどんな赤色をしているのかなぁと考えました。血を見ると背筋がゾッとして吐気のでる私がこんなことを考えるんですから妙です。

さて話は変わります。きのうの夜は、相棒のオフィスの年末パーティがありました。場所はステーキハウスです。パーティの苦手な私たちはビーガンという理由で昨年欠席、今年も同じく欠席しました。

        
その代わり昨夜は「シチリア語の詩の会」に行ってきました。相棒の床屋さんがシチリア島出身で、かなりの詩人なのです。その床屋さんが招待してくれました(なぜ招待してくれたかは後日お話します)。私たちは、もちろんイタリア語もシチリア語も分かりません。詩は英訳があり、内容を知ることができます。シチリアの人はイタリア人である前にシチリア人でありシチリア語とイタリア語を区別しているようです。私が聴くと、どちらもイタリア語にしか聞こえません。[写真はシチリア島Scopello海岸の美観]

私は「詩の会」というと「レフティストで自称アーティスト」たちが集まって自己満足する集まりのようで、普通なら聴きに行きません。しかし、この床屋さんは自分の島の文化、言語を本当に大事にしている奥ゆかしい人だと相棒が知っているので拝聴することにしました。5、6人のシチリア系の詩人が朗読しましたが、床屋さんの詩が一番いい感じでした。

「口(くち)」という詩、女性の口を褒める詩ですが、口ばかり褒められるので目が嫉妬するというもの。ユーモアをまじえて女性を愛でる詩、地中海の人のロマンチズムは堅物日本人の私にはエロチズムです。私は口がステキとか何がステキとか直接的な褒め言葉はムズ痒く空々しく思えてしまうのですが、ラテン系の言語で聞くと意味不明で何だかステキに聞こえます。帰り際に床屋さんの出版した詩の本を買い、著者のサインしてもらいました。