チョットだけ ドナルドキーン氏と司馬遼太郎氏

先週、Pippinさんがコメントの中でドナルドキーン教授に触れておられました。昔、NY在中の日本のビジネス及び文化団体の催しなどにキーン先生が引っ張り出されスピーチされる場が間々ありました。それで先生のお名前を知ることとなりましたが、それからは、日本文化に博識な先生の名前を聞くたび、日本人でありながら日本のことを知らない私は恥ずかしさで穴があったら入りたい気持になります。

日本に居た頃の私は、戦後の盲目的米国崇拝の影響を受け、自他共に認める「外国カブレ」つまり「浅慮なバカ」でした。日本を離れて初めて、日本文化の良さ深さを知り、同時に自分の馬鹿さ加減を知らされた次第です。

しかし、少し言い訳すると、私が幼い頃の日本は、ちょっと酷かったところもあります。日本は「羽田空港に着くと小便の臭いがする」と言われていたこともあるのです。公共のものが汚いと言われていました。「安価低質」なブリキのオモチャを輸出していた日本は米国コメディのネタにされ「え、もう壊れたの。そりゃ日本製だろう」なんてバカにされていましたが、それが今ではウソのように、高質で信頼できる製品を作る国に成長したもんです。

さて、脱線ついでに...私は司馬遼太郎のファンで、若い頃、司馬さんの単行本を読み漁ってました。どんな武士も侍も、司馬さんが描くとみな魅力ある人物になるので、竜馬は勿論、明智光秀も好きになってしまいました。源頼朝と義経だけはあまり好きになれませんでしたが、その代わり、義仲が好きになってしまいました(笑)。

かなり前、司馬さんがニューヨークを訪問され − 同氏最後の訪問となってしまいましたが − コロンビア大で公演があると聞いて、相棒と二人で出かけていきました。その際、司馬さんを紹介するMCをされたのがキーン先生でした。昔、相棒がコロンビア在籍中、キーン先生はまだ教壇に立っておられ、相棒の親友が東洋文学の授業を受けたということです。

かなり後になって、NY訪問中に司馬さんはブルックリンにあるグリーンウッド墓地を訪れ、そこにあるタウンゼントハリスのお墓参りをされたと知りました。NYに何十年も居る私がハリスの墓地を知らずにいました。それで、相棒を誘ってイソイソとハリスのお墓を訪れた次第です(笑)。日本に居る人たちの方が私よりニューヨークの情報をよく知っていると、いつも思っています。