ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

 歯を呑み込む

おととい、歯を磨いていたら、左犬歯のクラウン(歯冠?)がポロリと取れてしまいした。

去年、ブリッジとクラウンのやり直しの治療を受け、ブリッジは安定していましたがクラウンの方は不安定でちょっとグラついていたのです。2度ほど歯科医に見直してもらいましたが『痛くないなら問題ない』と言われて「やる気のない歯医者だな」と思いながらも面倒臭がり屋な私はそのままにしていました。時々、痛んだのですが、我慢出来ないほどでもなくていたので、かなりいつまでも放っておきました。しかし、やはり支柱にしていた自歯(自分の歯)が脆くなっていて、おととい、ブラシが当たっただけで歯冠と一緒にボロリと取れてしまったのです。

後悔したことは、落ちたクラウンをまた元に差し戻して置いたことです。すぐそのあとで処方箋薬を飲んだ時に、クラウンがとれたらしく薬と一緒に呑み込んでしまったようです。クラウンと錠剤の大きさが同じぐらいだったので呑み込んだ時は気がつきませんでしたが、舌の当たりで歯がなくなっていることに気づき、焦りました。昔、『入れ歯を呑み込んだ』という話を聞いた時に、なんと馬鹿げたことをするもんだと思った私が今、それをやったわけです。

夜、帰宅した相棒に伝えると、翌朝、ノンビリしている私を横目に、相棒は即、掛かり付けの胃腸の専門医に連絡しました。『義歯は下から出て行くから問題ない。異常な痛みがあったら連絡するように』と言われたそうです。相棒は歯科医にも連絡し、やはり同じようなことを言われました。それでもその歯科医が処理した歯冠が半年もしない内に取れたのだから早く処置する責任があると思った相棒は至急処置するよう要求して、混んでいるスケジュールの間に無理やり私を入れ込みました。歯科医へ行くと懸命に処理してくれましたが「スケジュールが押せ押せで遅くなってしまってる」とブツブツっと言われました。私は「ごめんなさぁーい」と何度も謝るばかり。「ご主人は、何でもすぐしないと気がすまない方ですな」とも言われました。私は自分の医者のこととなると、ぐずぐずするほうなので、相棒がおせっかいをするようになってしまうのです。

その日、相棒が歯医者に悪く思われてしまったお詫びと一所懸命連絡してくれたお礼の気持をこめて、夕食に相棒の大好物のお稲荷さんをたくさん作ってあげました。ニンジン、ゴボウ、コンニャク、キノコなどをいれた混ぜご飯のお稲荷さん。お米はブラウンバスマティ、隠し味の塩にモンゴルの岩塩、甘味は粗糖のローシュガー、醤油はヤマサ。