ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

予約とは

きょうは、マンハッタンのlab(試験所)に「息の検査」の予約を入れてありました。ピロリ菌の除菌治療をしたあと、私の治療が成功したかどうか調べるための検査です。成功率は98%、残り2%の人が再度除菌が必要になるそうです。

三日前、息の検査をするlabに電話しました。何度電話しても誰も電話口に出ず、「予約はオンラインでして下さい」というレコーディングが流れるのみなのです。仕方なくオンラインで金曜日の2時の予約を入れておきました。翌日labからEメールで予約承認番号が送信されてきましたので一応安心していました。

さて、予約の日のきょう、検査のため朝から何も食べずにいて、バスに乗ってイソイソと出かけていきました。受付について「息の検査2時予約の者です」と言うと、受付の女の子がすかさず「息の検査キットがないので、また出直して下さい。あ、ご主人はトイレにいますよ」と澄まして言うのです。相棒とはここで落ち合うことにしていました。

私は耳を疑って「ヘッ?」という顔をして口をパクパクしていると、受付嬢が「ご主人、先に着いて今トイレです」と繰り返すので、「い、いや、そうじゃなくて、キットがないってどいういうことですか?」と訊ねました。「検査用のキットがここにないということです。あとで届きますから、それからでないと検査できません」と平気な顔の受付嬢。

私はあまりのことに ≪三日前に予約したのにキットがないなどということがあろうか! なぜ、三日前に、二日前に、いや、今日の朝にでもいいから、キットがないとEメールで連絡してくれないのだ!なんのための予約だ!≫ と怒鳴りつけたくなるのをグッと抑えました。こういった感じの受付嬢には何を言ってもダメだからです。彼女は自分には何の責任もないと思っています。

ニューヨークにいると、このように「予約とはなんなんだ?」という気持ちにさせられることがよくあります。

この前もこんなことがありました。ガレージのアテンダントが私たちの車のバックミラーにヒビを入れてしまったので、ホンダ専用修理所に2週間以上前から予約を入れておきました。相棒は何度も確認の電話を入れ、部品も「ある」と言われていました。予約の日、マンハッタンにあった修理所が閉鎖してしまったのでクィーンズまで行かねばならず、朝早く起きて眠い目をこすりながら車で出かけました。修理所についてサービス係の人が修理工と話をすると「部品がない」ということが分かりました。

そ、そんな、アホな...「何度も電話で確認して部品はあると言われたんだ。再確認してくれないか。どこか別なところに保管してあるんじゃないか?」と相棒は押しましたが「1つあった部品が今出てしまって、なくなったようだ」という答えが返ってきました。これには忍耐ある私もガックリ。「ホンダって信用できると思っていたのに、ホンダの名が廃るようなことするんだなぁ」と言うようなことを口に出しました。相棒はかなり憤慨していて「あとでコンプレインのレター出す」と言いました。

相棒は弁護士、プロのレターなので無視できないような内容となります。この時もレターを受取ったホンダの管理側は慌てて、「そちらのガレージに部品を持った人を送り、その場で修理させます」ということになり、数日後、無料で修理してくれました。私たちに代償金を支払わねばならないとヒヤヒヤしていたガレージのアテンダントも一安心していました。