ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

Small Amount Crooks

タイトルは映画 Small Time Crooksにかけたんですけど、こんなこと説明するならシャレになりませんね。

さて、昨日、相棒が勤務先の近くの銀行のATMからお金を引き出そうとしました。ATMには20ドル札しか入っていませんので20ドル単位で引き出します。相棒は100ドル(20ドル札5枚)引き出そうとしたそうです。ところが出てきたお札は20ドル札3枚、10ドル札1枚、5ドル札1枚の75ドルだったそうです。

もし、20ドル札が3枚とか4枚だけ出てきたなら、器械の故障が考えられます。しかし札が5枚出てきているので器械の故障とは思われません。20ドル札のみの器械に10ドル札と5ドル札が混ざっているというのは人為的なものです。銀行で札を数えて束にする際に間違うことは殆どないと思いますので、考えられることは、現金を器械に入れる係員が故意に札を入れ換えたということです。どうせやるなら10ドル札や5ドル札でなく1ドル札にするだろうと思うでしょうが、1ドル札には隠しテープ(細い磁気テープ)がついていないので器械が探知するためでしょう。

相棒はどんな小さなことでも悪事が大嫌いなので非常に憤慨しました。たかが25ドルぐらいに何も憤慨することもないと思う人もいるかも知れません。現に、相棒の友人にお人好しの人がいて「俺なら面倒だから文句言わず黙ってる」と言ったそうです。しかし、いくら少ない金額でも、そうやって黙っていたら銀行は何も知らされないまま、犯罪者はますますつけ上がって犯罪を続けるでしょう。何人の人が被害にあってしまうか分かりません。

金額の問題ではないのです。銀行は信用が第一です。たとえ現金を運ぶ警備員であっても身元調査を徹底して正直な人材を選ぶ責任があります。信用できる警備会社を選ぶ責任があります。札を入れ換えるような犯罪者を内部に入れるようなことをすれば信用丸つぶれです。

米国の盲点は警備会社です。空港の警備員たちにも犯罪者が混ざっています。チェックインした荷物の中から貴重品が盗まれることは日常茶飯事の米国です。せっかく警備を固めても犯罪者が警備しているんですから時間も努力も経費もまったく無駄になっています。バカバカしくてなりません。

相棒は今朝出勤前に銀行に行き、昨日の事件を報告したそうです。銀行側も器械の故障でなく人為的なものであることに同意したそうです。事件を本社に連絡し、調査をするということでした。