ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

サウスダコタの旅 1) Black Hills

パソコンの方は種々試してみて何となく治まりかけてきています。まだ確実ではありませんがアンチウィルスも何とか再設置できそうな感じです。

さて、ワタクシ、米国に住んで40余年(数字に換算すると音読みで同じく44年)で、その間50州でまだ訪れていないのが北部とハートランドと呼ばれる中部など15州ばかり。下図赤丸が訪れた州。橙丸は住んだこともある州。灰丸と緑丸が未訪の州。緑丸のアラスカ、ワシントン、オレゴンは必ず訪れてみたい州。

今回のサウスダコタは今まで訪れたことがない北部の州の1つでした。先月、たまたまMount Rushmoreとその周辺の美しい州立公園の写真が目にとまり、行ってみるかということになったもので、前から行きたいと思っていた所ではありません。

NYの空港の行き帰りに使ったタクシーの運転手さんのリアクションも面白かったです。行きは「どこに行くのか」と訊かれ、帰りは「どこへ行ってきたか」と訊かれたのですが「サウスダコタ」と答えるとなぜかどの運転手さんも黙ってしまったのです(笑)。どうも、ある種の人たちには何も言えなくなってしまうようなところらしいですが、特異種の相棒と私はとても癒されて、すっかりサウスダコタの自然のファンになって帰ってきました。

今回はサウスダコタの土地の人の気質がよく分かりませんでした。アイダホを訪れた時は皆とても優しい態度で接してくれましたが、この土地の人は特に笑顔を見せるでもなく、だからといって愛想が悪いでもなく、こちらから話しかければ気軽に答えてくれます。ま、ほんの4日間だけで狭い範囲でしたので分からなくても仕方ないかもしれません。
これが今回泊まった宿。
サウスダコタのカスター州立公園内にある Creekside Lodge。
Black Hills の松林の中にあり、近くに川が流れています。

宿の周りには Cottonwood という、あまりに見事な枝振りの木が何本か並んでいて、その葉の繁る様子は桜より華やかに思え、毎朝惚れ惚れしながら眺めていました。この写真はたった一本しか生えていないので華やかさが分かりませんが枝振りの見事さは分かると思います。

■Black Hills Forest
サウスダコタ州の南西部にあるBlack Hillsはアメリカンインディアンのスー族の狩の領地だったようです。「スー」とは白人たちの呼び方らしくインディアンは自分たちをLakota(Dakota)と呼ぶそうです。これを聞けば州名に合点がいきます。
聳え立つ岩の美しさ、あちこちに流れる小川、豊沃な広い土地など、インディアンに聖地として崇められていたというのも納得できます。

この辺りは水が豊富で川や湖があちこちにみられます。左上はドライブの途中で見かけた湖の釣り人。右は川の中のあずまや。川中の流れの上にあずまやを造るのは米国では珍しいと思い、走る車の中から急ぎ写真に撮りました。



Needle Highwayと呼ばれるハイウェイがあり、周辺に聳える岩の絶景に息を呑みます。

残念ながら私の写真ではその絶景さが表せず、残念。
都合で車の外に出ず、車の中からだけで写真を撮りましたのでアングルが悪く、景色の壮大さが撮れませんでした。

岩石の質が何か分かりませんが風化されてこのような丸みになるのは粘り気がある土ではないかと思います。

そう言えば、崖に露になっている土の表面は粘土のようなものもあります。
いい色の赤土もあり、焼き物を作ってみたい気になりました。

Ponderosaと呼ばれる松の林があり、その幹を見る限り私は赤松と見誤ってしまいました。

あとで分かったことですが、この松の緑は濃く「遠くから眺めると黒っぽく見えるためBlack Hillsと呼ばれる」というバッファローツアーのガイドさんの説明に甚(いた)く納得しました。着いた日は雨がポツポツ降ったり止んだりしていましたが、そのため松の幹が濡れて色がさらに鮮やかになり、松林がいっそう美しくみえました。
Great Plains

松林が途切れた先にはほかに何もないグレートプレインズの広大な平野が広がります。ただ真っ平らに緑の野が広がっています。その清々しい風景は心身ともに癒されます。まるで鎖を外されたような自由な気持になりました