ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

自覚の出てきた義母

ここ数日、見舞いに行く度、義母は静かです。「少し歩いたかね?」と相棒が訊くと「うんにゃ、痛いから歩けない」という義母の返事。しかし、フィジカルセラピストによると、義母は10歩ほど歩んだそうです。
「食事は美味しくなったかね?」と相棒。「まあまあだね。食欲がないから食事の味なんかどうでもいいんだ」と言う義母ですが、このリハビリセンターの食事が「味がない、まずい」としきりに不満を漏らしていたので、相棒がセンターの栄養士に「減塩食」でなく「普通食」に変更するよう依頼しておいたのです。義母が「まずい」と言わず「まあまあ」というのは普通食になったからでしょう。

相棒を見ると嬉しそうな顔をする義母ですが、最近どうも疲れているようで、話もせず、なんか静かだなと思うと眠ってしまっています。昼間、セラピストのほかに係りの医者、眼医者、看護婦、精神科医、付添人などが出入りし、隣のベッドの家族も見舞いにやってくるので、義母も夕方には疲れてしまっているのかも知れません。

静かなのはいいのですが、義母の記憶が前よりなくなってきているのが気になります。鎮静剤のほか鎮痛剤も服用しているので、ボーっとしているからなのかな、とも思うのですが、義母は必死に記憶を探る努力をしている様子があるのです。どうも自分は記憶がなくなってきた、という自覚があるようなのです。鎮静剤を服用する前は、何事にも自覚することは全くなかった義母ですが、ここ数日、自分の状態を自覚するようになったようすです。あまりワガママなことを言わなくなったのも「自覚」するようになったからでしょう。

Bupropionと言う鎮静剤、人格形成に役立つ薬かも知れません。私もSSRIの代わりにコレを服用するといいかも知れないです。