ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

子供の悲鳴

週末、相棒と一緒にダウンタウンまでバスに乗りました。五番街を下るのですが、いつもの渋滞で、なかなか進みません。途中から、お母さんと3人の小さな女の子が乗ってきて、私たちのすぐ前の席に座りました。女の子2人は5、6歳でしたが、1人はまだ2歳ぐらいのとても可愛い盛りで、大きな頭がグラグラしていて細い首が折れそうでした。幼女は後ろ向きになって私たちの方を向いたので、私が笑顔で「ハーイ」と手を振ったら、顔中で笑って「キャーッ!」と嬉しい悲鳴を上げました。私は慌てて「シィーッー」と人差し指を口に当てました。

実は同じようなことがアイスランドでもあったのです。アイスランドから帰る日の前日、雨が降りしきる中、私たちはレストランで夕食をしていました。雨のためか、また夕食には早い時刻だったためか、レストランは空いていました。外をみていたら親子四人が雨の中を歩いてくる姿が見えました。両親と女の子と男の子でしたが、男の子はまだ小さくて、雨合羽姿で歩く様子がとても可愛かったのです。

その親子がレストランに入ってきたので、私の目は可愛い男の子に釘付けになりました。男の子はレストランで食べることだけでも嬉しくてはしゃいだ様子でした。テーブルについた男の子が私の方をみたので、私はその子に笑顔で手を振ったのです。そしたらその子は凄い声で「ギャーッ!」と悲鳴を上げて喜んでイスから立ち上がって飛んだり跳ねたりしました。私の方には横向きに座っていたお母さんは何事が起こったのかとビックリして立ち上がり男の子の傍に行って、落ち着かせていました。

私もビックリしました。私たちの注文を取りに来ていたウェイトレスが「肺活量がいい子だわ」などと冗談を言っていました。相棒も何で男の子が悲鳴をあげたのか分からずにいたので「私が笑って挨拶したらギャーッと喜んだみたい」と説明すると「そりゃ嬉しかっただろう」と冗談まじりに笑っていました。

そして、今度はバスの中で幼女が同じように叫び声をあげたので「まただ、ミエコの威力はすごいねぇ」と相棒は、今度は私のことを信じたようです(笑)。

そのあとバス内で、年上の2人の女の子は加減が分からないのでその幼女をかなり乱暴に扱っていました。私はハラハラしながら見ていました。女の子2人がふざけていて持っていた水玉模様の傘の先が幼女の顔に当たりそうになっています。私は目でも突いたら大変と思ってしまい「き、気をつけて」と言って、思わず手の平で傘の先を押さえて幼女の顔を守ってしまいました。2人の女の子はビックリしたように私をジッと見つめました。なぜ私が手を出したか分からなかった様子です。でも幼女は、頭に傘がぶつかったりしていましたので、私のしたことが分かったようです。こちらに顔を向けてニコニコしました。イナイナイバーまでしてくれて、それがお礼のようでした(笑)。もう可愛くて可愛くて「何て可愛いんでしょ」と言ったら幼女は照れて顔を隠してしまいました。