ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

2015年年末ポルトガルの旅(6)

⑨Coimbra大学
Coimbraに着いた日は小雨でしたが翌日はドシャ降りの雨。雨の中、川向こうのCoimbra大学のある町まで歩いて行きました。古い教会や大学は昔のまま威風堂々としています。大学に着いてチケットを買い「ハリポッターの図書館より凄い」と相棒が言う大学の図書館を見学しました。
古いため限られた時間帯のみ見学できるようになっていました。内装をみればさもあらんと納得します。ただ、写真撮影はダメということで、せっかく写真を撮ろうとしていた私は残念でなりません。ここの写真はみなウェブから借りてきたものです。

⑩Coimbraのファド
夕方、大学の近くにあるCoimbra独特のファドを聴かせるCafeにいきました。他の地のファドとは違う、クラシック調で、ファド独特のコブシがなく、どちらかというと面白みのない歌い方でしたが、その土地の文化を知るのは楽しいです。1つ興味深かったのはCoimbraという曲があり、この土地がオリジナルなのですが、聴いてみるとどこかで聞いた曲なのです。「ポルトガルの四月」というタイトルで世界に知られている曲であることが分かりました。余談ですがCoimbraの発音はコインブラでなくクィンブラと言っていることが分かりました。

⑪リスボンの水族館
最後にまたリスボンで1泊し、リスボンのワールドフェアが開催された際に建設された水族館にいきました。そこで思いがけないモノをみました。あまりに思いがけなかったので、一瞬息が詰まりました。まさか、これをポルトガルの水族館で見るとは考えもしませんでした。

マンボウです。

私は子供の頃、北杜夫さんのマンボウの本が好きでした(賞をとった同氏のまじめな作品は読んでいません)。あの頃、私の周りには自分の欠点を平気で認める大人はいませんでした。実際よりよくみせたい大人ばかりでした。ところが医者でもある北氏は自分のことを「ボーッとしたマンボウみたいな人間」と平気で言っているのです。躁鬱に悩まされているのに明るい作家の不思議な人柄に惹かれ、そのためかマンボウという魚にも興味を持ちました。面白いのは名前だけでなく半分ちょん切られたような妙な形。英語でSunfish。丸くて大きいからでしょうか。こんな妙なものが実際に海にボーッと浮いているとは信じられず、出来ることならいつか自分の目で見てみたいと思ったものでしたが、いままで忘れていました。それが、実際に目の前の大きな水槽に他の魚と混じって2匹のマンボウが泳いでいて、時々近くまでやってくるのをみて、その頃を思い出し、感無量になりました。相棒は私に思いがけない奇遇をたびたび作ってくれます。