ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

映画

週末の映画2本

Land of Mine(2015) デンマーク作品。「地雷」の映画は心苦しくなるので見たくないのが本音でした。しかし実話に基づいた話には引かれるものがあり、戦争直後に何が起こったのか知りたくもありました。 最初の画面から血まみれシーンが映し出され、真正面か…

2016年11月に観た映画(2)

そろそろ2016年アカデミー候補作品を考える時期になりました。今年2月の The Finest Hours、9月の Sully、そしてこの Hacksaw Ridge、どれも実在した本物のヒーローの話で感慨深い作品ですが、やはり一番ド肝を抜かれたのがこの Hacksaw Ridge。今年のアカデ…

2016年11月に観た映画

A Man Called Ove スェーデン作品。あらすじをみたら『頑固な老人が若い夫婦と関わり合って次第に心をほぐしていく』というようなことが書いてありました。ありきたりな話なので「多分、陳腐な作品だろう」と思ってみる気もしませんでした。ところが相棒が「…

週末に2本観ました

Mia Madre 舞台はイタリア。映画監督をしている女性の母親が入院、先は長くないと分かります。教師をしていた立派な母親が「老いると頭がバカになる」と言い出し、徐々に衰退していくのを見るのが辛い女性の姿を描いています。ストーリーには同情するものが…

Sully観ました

Sully 2009年1月15日に起きたハドソン川不時着飛行機事故の機長 Chesley Sullenberger (ニックネーム Sully) が NTSB 調査官たちとの意見の食い違いに苦悩する姿が描かれます。 (NTSB =National Transportation Safety Board米国運輸安全委員会)調査官たちは…

Anthropoid 観ました

Anthropoid 1941年チェコで実際に起きたナチス幹部暗殺事件、その勇猛果敢なチェコ兵士たちを描いた作品。 欧州を次々に占領していく残虐なナチス。中でも最も残虐性を極めたReinhard Heydrichがチェコ占領区の最高幹部になっているため、そのHeydrichを暗殺…

週末に2本観ました

7月末の週末に映画2本観ました。手術後しばらくは低いイスに座れないため、映画館のイスに座ることを避けていましたが、この週末、術後初めて映画館に入りました。まだ座り心地が悪く、見終わって立ち上がる時、相棒に引っ張り上げてもらわねばなりませんで…

5月後半に観た映画

The Nice Guys ありきたりな筋書きなのですが、妙に面白くて吹き出してしまう場面がところどころにありました。それでいて全体に何が目的なのか私には解せませんでした。 余談ですが、グラディエイターで素晴らしい体格を見せたラッセルクロウ、中年にさしか…

4月5月に観た映画

老いのせいか映画を観ても感動が少なくなり、もう自分の感想なんかアホくさいような気がしてきました。それでも備忘録代わりに少し書いておきます。Papa Hemingway in Cuba 実在した新聞記者がヘミングウェイと知り合ったその経験を描いています。カッコイイ…

The Finest Hours観ました

The Finest Hours 1952年に実際にあった話を元にした作品。予告編を見た時「あんなチッポケなボートで、でっかいタンカーの乗組員を救助に行くなんてバカバカしい」と思い、またハリウッド臭い陳腐な場面があったので見る気がしませんでした。しかし巷の評価…

45 years 観ました

45 years 舞台は英国Norfolk。45年間連れ添った夫婦の話。ある時、夫の過去の真相を知り、そこから45年間の結婚生活の重みが崩れていく妻の姿を描いています。何も疑わずに長年暮らしてきた夫の心に残るものを垣間見てしまい、知らずに過ごした45年を遡って…

先週1本、今週1本観ました

13 Hours:The Secret soldiers of Benghazi リビアのBenghaziで起きた米国大使襲撃事件で母国からの救援がないまま戦った勇士たちの姿が描かれます。短い言葉の端々に含まれる深い意味が口惜しくもあり、レッドテープのもどかしさを嫌と言うほど思い知らさ…

週末に観た映画

Hitchcock/Truffaut フランスの若き監督 Francois Truffaut が 巨匠 Hitchcock にインタビューし、1966年に Cinema According to Hitchcock という本を出版。その本を元に、後世の著名監督が「どのようにヒッチコックに影響されたか」を語るという形のドキュ…

ツゴイネルワイゼンを聴いているワケ

今、ツゴイネルワイゼン(私が子供の頃はチゴイネルワイゼンと呼んでました)をYouTubeで聴きながらコレ書いています。どうしてそうなったかというと、こうです。今週末に興味深いアウシュビッツ関連の映画が公開されることになっています。それで、ふと「強制…

In the Heart of the Sea 観ました

In the Heart of the Sea 小説「モービーディック:白鯨」ではなく、その元となった実話が語られます。CGということが分かってしまう背景は、リアルなものを求める映画としてはマイナスかも知れませんが、この作品は動く絵本を開いたようなメルヘンチックな…

週末に2本観ました

Youth 腐っても鯛、老いてもマイケルケイン。相棒役のハービーカイテルも捨てたものではありませんでした。老いた作曲家が固執して止まない気持の謎を、スイス保養地のスパーにいる間に徐々に紐解いていきます。全体に似非芸術風なのは監督がフェリーニに傾…

Theeb 観ました

Theeb 1916年、第一次大戦でトルコと英国が戦っていた頃、アラビア半島の砂漠地帯に住むベドウィンの男の子が経験する戦争の一端。土地は天下の回りものと思っているベドウィン族は、領地争いをするアラブ人や欧州人とは無関係のはず。しかし、来客を歓待し…

Legend 観ました

Legend ロンドンに実在した双子のギャングの話。チト長いのが気になりました。一般市民の生活の裏にギャングの血生臭さがあること何時の時代にも忘れないようにするには、こういう作品を観ることかも知れません。強いコクニー、ロンドン訛のセリフなので七割…

The 33 観ました

The 33 2010年に実際に起きたチリの金鉱事故を描いています。記憶の悪い私でも事故のことはまだ憶えていました。この作品では、地下700メートルに閉じ込められた33人の鉱夫のほか、一人の大統領側近の救助に対する真剣さが描かれていました。人間の心を持つ…

Brooklyn 観ました

Brooklyn 1950年代、アイルランドで希望のない貧しい生活をしていた若い女性が米国NY市ブルックリンに移住し、一時のホームシックから立ち直り、ボーイフレンドも出来、徐々に新しい生活に慣れっていった頃、アイルランドからの訃報で一時実家に戻ると、そこ…

The Wonders 観ました

先週末、映画を1本観ましたが、感想を書く気がしませんでした。The Wondersというイタリア(とドイツ?)映画で、ドイツからイタリアのトスカーナに移住、辺鄙な土地で蜂蜜造りを始めた一家が、政府の厳しい規制に遭い、家業を断念しなければならなくなるとい…

Rock the Kasbah 観ました

Rock the Kasbah 「アフガニスタンで米国の歌を歌う」という設定はコメディですが、あとは笑うところがあまりありません。Bill MurrayとBruce Willisは実生活でも仲良しだそうで、おっさん同士頑張っているのは同世代として嬉しいことではあります。音楽を禁…

Bridge of Spies 観ました

Bridge of Spies スピルバーグ監督。ソ連と米国が「冷たい戦争」でスパイ合戦を展開していた1960年代、米国で捕まったソ連のスパイとソ連で捕まった米国のスパイの交換交渉に直接関わった米国の一弁護士の姿を描きます。脚本はMatt Charman という若手で、そ…

週末に2本観ました

The Martian 巷の評価が高いので観てみました。シマッタと思いました。映画を観る年齢層の変遷か米国では大型アニメーションの評価が常に高いと感じていた私なので、この作品の評価がなぜ高いのか推察できたはずなのに、ついウッカリしてしまいました。去年…

先週末3D作品2本観ました

先週末に観た映画は2本とも3Dでした。臨場感を出したかったようですが、今現在の3D表現技術はまだまだ未熟で、無駄に顔が前に出てきて背景がCGのように見えたり、見る角度によって歪んだり、カメラワークへの興味も半減します。3D技術はさらなる開発が必…

週末に2本観ました

Pawn Sacrifice 若くしてチェスの天才となったBobby Fischerの頂点に上り詰めるまでの半生を事実に基づいて描いています。深く掘り下げることは避け、面白いところだけ拾ってまとめているので見やすい作品となっています。別の面から、つまり個人生活のマニ…

NY市の汚い映画館

以前にも[マンハッタンの映画館の汚さ]を書きましたが、昨日入った映画館の不潔さにはさすがに驚かされました。ビレッジにあるIFC Centerという映画館です。場所がら、館内が薄きたなく、時々妙な臭さが気になる所でしたが、座席はリニューアルした努力が…

Paulette 観ました

仏国作品、コメディ。年金で暮らす未亡人Pauletteは家賃や光熱費の支払いが溜まり、家具は持ち出され、電話サービスも停められてしまい、途方にくれます。それでも根っから勝気のPauletteはうまい金儲けの方法を見つけ積極的に動きます。しかしそれは違法な…

The Gift 観ました

ミステリー作品。何が起こるのか、と最後まで不安にさせられ、大きな捻りの後にまた一捻りあり、そして最後にちょこっと捻られて感心させられます。「うーん、これは正真正銘のリベンジだなぁ」と唸らされもしました。子供の頃、どこにでもいた「いじめっ子…

Best of Enemies 観ました

60年代半ば、若者とマスメディアが「戦争=保守派」と見做し、反戦運動・反保守派運動を繰り出し始めた頃、William Buckley氏は真の保守派精神を守ろうとし、Gore Vidal氏は反保守派の勢いに乗ってデカダンを押し出していました。 当時二大テレビ局のCBSとNB…