ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

希望

義母は心房細動不整脈で一日入院し、二日目の午後退院しました。義母は不整脈をモニターし調整するディフィブリレータ(AICD)を埋め込んでいるので私たちは安心していたのですが、AICDは、不整脈でも『心房』でなく主に『心室』のモニタリングをするものなのだそうです。心房より心室の不整脈の方が致命的なのだそうです。

義母は先回入院した時も今回入院した時も、前日に義母の弟夫婦と外食しています。私たちと一緒に外食する時、義母は我儘放題でリラックスしてますが、弟夫婦と一緒の時は我慢するらしく、外食していつもより多く食べたりすると年寄りにはストレスとなるのかもしれません。今度、弟夫婦と食事する時は、あまり無理しないようアドバイスを忘れないようにしなければなりません、っと言てもすぐ忘れる私です。

病院に行くと気が沈んでしまいます。幾つかの病室を通り過ぎる時、どの部屋の患者も義母と同じぐらいの老人老婆で、鼻にチューブをさしてグッタリした感じでベッドに横たわっているのです。地獄とまではいかないまでも、その途中に宿をとっているような、悲しい切ない光景です。年取ると皆こうなるのかなあ、と気が沈むのです。

義母を見舞いに来てくれたミミさんという老婆は義母より4つも歳上の94才なのだそうですが、背中は真っ直でシャンシャンとしっかり歩き『私はバスに乗らず毎日歩いてるのよ』っと言います。頭の方もしっかりしていて、よくいる老婆のように繰り返すこともせず、筋の通らないことも言いません。

ミミさんをみていると、年をとることに少し希望が湧いてきます(笑)。毎日歩くことで精神も身体も健康でいられるかもしれません。ミミさんは、病身のご主人が亡くなるまで長いこと献身的に面倒をみていました。まだまだ何でも一人で出来、身だしなみもきちんとしています。心の中で『ミミさん、ありがとう、フレーフレー』と感謝と声援を送りたくなりました。