ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

旅のつれづれ

旅の準備の薬を詰め始めながら「旅慣れている私たちでさえ色々困ることがあるのだから、旅慣れない人はよほど大変だ」とふと思いました。

若い時は元気だし健康だから準備も簡単ですが、老いると複数の処方箋薬を服用している人も多いので、それを持って行かなければなりません。私たちは更にビタミン、ミネラル、魚油なども毎日服用するので、朝と夜の一日分を取り分け、旅の日数分を便利な小物バッグに入れていきます。この小物バッグは8日分しかないので、それより長い旅の時は小さなビニール袋に詰めて足しています。私は各専門医から、魚油、CoQ10(心臓医)、カルシウム(甲状腺医)、マグネシウム(頭痛医)などのミネラルの大量摂取を指示されていますので、小物バッグはパンパンに膨らみます。
航空機テロのためにセキュリティが厳しくなり続け、水や溶液は3oz以下に制限され、それが化粧品まで制限されることになってから荷物の詰め方も面倒になり、お土産に地方の酒やメープルシロップなどを買うこともできません。勿論、空港内の土産屋で買うことは出来ますけど、なんか白々しくないですか。
空港のセキュリティを通る時、意地の悪い係がわざと余計なチェックすることがあります。ある時、厚手のスウェットシャツを着ていたら脱いでくれと言われたことがあります。脱いだら「えっ?なぁんだ」という顔をされました。スウェットシャツの下に厚手の縞のTシャツを着ていたのです。係は女性でしたけど、多分下着姿になるだろうと思ってたみたいです。残念でした(笑)。他にもなぜかやたらとボディチェックされたりしますが、私はホクホクと嬉しそうにします。嫌な顔をすると増々意地悪されますが、ニコニコしているとつまらなそうですぐ終わってくれます。これホントですよ。
機内の座席を指定すると追加料金を取られるようになったのはつい最近。1席25ドルぐらい。2席ですから50ドル余分に払って二人の席を指定します。足場に余分のスペースがある非常口の席は更に追加料金を払います。笑っちゃいますねぇ。最近はまた、機内持込み荷物に25ドル追加料金を取るようになった航空会社もあります。確かUnitedだったと思います。呆れますねぇ。
年々、機内のエコノミー席のスペースが狭くなり、その代わりビジネスクラスやファーストクラスがゆったり豪華になっています。エコノミーの値段の2倍も3倍もするんですから仕方ありませんが、嫌な感じですねぇ。
このように、だんだん旅がし辛くなってきていますが、それに耐えうる限り、旅を続け、耐えられなくなったらおしまいにします。
たしかYouTubeで見たのですが、老人たちに「今までで後悔したことは?」と訊ねたら「もっと旅をしておけばよかった」という答えが多く返ってきたそうです。相棒との旅の思い出は私の宝です。記憶が悪くなっているので写真をたくさん撮ります。そしてそれをみて二人で思い出に浸る時がとても楽しい時間です。何よりも貴重な時間だと思うようになりました。