ブレナム宮殿で午後を過ごしたあとストラットフォードへ向かいました。チャーチルの生まれた所からシェイクスピアの生まれた所へ行くという具合です。
ホテルにて
車で数時間のストラッドフォードに着き、私たちの宿泊ホテルの前で車を停め、チェックインをしようとしました。ところが向こう側からデッカイバスがやってきて私たちに「退け」と言っているようでした。仕方なくそこを退いてホテルの裏のパーキング場へ廻り、そこに駐車して裏からホテルのフロントへ行きました。するとなんとフロントには40人ぐらいのシニア団体がズラッと並んでいたのです。ホテル前に着けたあのバスはこの団体を乗せていたというわけです。団体に先を越されてしまった。ジタバタしてもしょうがないので、ロビーのイスに座って列がなくなるまでしばらく待っていました。
やっと最後のカップルになったので相棒がその後ろに並びました。ところがこの老夫婦、なかなか終わらないのです。相棒が聞いたところによると『風呂がウォークイン型でないとダメだ』と交渉していてなかなか納得せず、マネジャーを呼べとか言っているらしいのです。ウォークイン型というのは [左写真のように] 立ったまま歩いて入っていける老人用ドア付風呂のこと。ちょっと無理な要求だと思いますけどねぇ (笑)。
町中ハーフティンバー
少し無駄な時間を費やしたけど、やっとチェックイン。このホテルは私の大好きなハーフティンバー造りで、正面から見るとヨダレが垂れるほど私好みでございます。
← ポテトサックドレスの肥満体ババァが正面におりますが色が溶け込んでいて分からないのがいいです(笑)。
そして室内も、ロビーの天井の白い漆喰に濃茶のビームが埋め込んであって、団体が済むのを待っている間も、こんなに嬉しいことはないとニヤニヤしながら眺めていました。
私たちの部屋は別棟でしたが、古いレンガ造りのこじんまりとした建物で、部屋自体も広くて使い易く、部屋の片面全部が窓で明るく古めかしい感じで良かったです。冷房はないけど扇風機があり、窓を開けるだけで涼しかったです。
夜、ホテルから歩いてすぐのところにあるシェークスピアの家を下見に行きました。暗い中、明るい照明が生家を照らしていて、すぐそれと分かりました。
上はその場で撮った写真なのですが、あまりにも明るいのでステージのセットのように見えます。明日ゆっくり見学するつもりなので、すぐホテルへ戻りました。
翌朝、ホテルをチェックアウトしたあと車をホテルのパーキングに置く許可をもらって町を見学しました。
町にはこれでもかというくらい私の好きなハーフティンバーの家々が立ち並び、ご馳走をたらふく食べたような気になりました。
40年近く前ハーフティンバーの家を求めてフランスのストラスバーグまで行った自分の無知さに笑ってしまう。
シェイクスピアの生家
シェイクスピアの家はミュージアムになっていました。入口でチケットを買うと、係の人が “親切” にも「シニアディスカウント」かどうか訊ねてくれて、入場料の割引をしてくれました。こちらではdiscount(割引) とは言わずconcession (特権)と言うらしい。その方が響きがいい。
← こちらが昼間見たシェイクスピアの家。夜とは少し趣が異なります。
家の中をみて、そこがシェイクスピアの父親の代からの家であること、父親は皮商人であったこと、後になりディケンズがこの家の保存に貢献したことなどが分りました。
父親が町の有力者であったようで、当時の家としては裕福な感じがしました。
部屋の一角にはオリジナルのまま残された石の床があり、シェイクスピアも歩いた床を自分も歩いているのかと思うと少しワクッとしました。↓
家の中を見学したあと庭に出ました。
こじんまりした庭でしたが初夏の花々がそれは美しく咲いていました。
特に目に飛び込んできたのが、赤ちゃんの顔ほどもある大きなケシの花の鮮やかな朱色。
あまりに見事で圧倒されましたが、同じ花をシェークスピアも愛でたかどうかは定かではありません。
そのあと別の場所にあるシェイクスピアが新しく買った家もみましたが、シェイクスピアの娘(既婚)が長く住んでいたということで、生家のような雰囲気はあまり感じませんでした。
庭に風に吹かれたように片方に枝が偏った木が目に付きました。本物のような詳細な木ですが、左下の球とカプリングされた彫刻らしい。↓
ミステリー1つ
シェイクスピアの家の近くの歩道に日本語でこんなサインがきれいに彫られて (スタンプ?されて) いました。意味不明なので、インフォメーションで由来を訊いておけばよかったと後悔しています。誰か知っていたら教えてください。
読めると思いますが『あのテープレコーダー持ってる女の人、誰だ? 何やってんだろ?』
とスタンプされてます。
【このミステリーを解決してくれた方がいます。この答えはここにあります。ロイさん、ありがとうございました。】