ユタ州南部の日常

ユタ州南部での隠居生活

ゴマシオ頭

「ゴマシオ」という形容はあまり良い意味には使いませんよね。

髪染めが偏頭痛を誘発すると分かってから髪を染めるのを止めた私は今ゴマシオ頭になっています。それで何となく惨めな気持で過ごしていたのです。偏頭痛が出るのを覚悟してカラフルな色に染めようかしらん、などという考えが浮かんだりしていました。

昨日、神経伝導検査を受けに病院へ行きました。右足の痺れが数年続くため治療法を模索するためです。受付に行くと女性が二人座っていました。その一人に名前を告げるとパソコンに色々記入してから私の顔を見て「あなたの髪いいですね」と言うのです。へッと思いました。こんなババァのゴマシオ頭のどこがいいんだろう?と肩をすくめていたら「その色ステキですよ」だって。するともう一人の女性が「その色に染めるのは高いのよ」と言うのです。「…でも、これ自前なんだけど… こんなのが…」と言うと最初の女性が「あなた自分がトレンディなのにソレ知らずにいるのね、ハハハ」と笑うのです。

そう言えば、少し前にも、歯医者の待合室で私の髪がナイスだと言ってくれた中年女性がいましたっけ。よく髪の多さを褒められることがあるのでそれかと思ったのですが彼女もこの色のことを褒めてくれたのかな、と今思いました。

いや、いくらなんでもこの色はよくないよ。年取ったインディアンの酋長によくある色だよ。黒がかったグレーって、髪として納得できる色じゃないです。しかし、米国に来てから髪に関しては褒められることが多くて驚いています。日本に居る頃は、針金みたいな髪とか、ゴアゴアの髪とか、大江山の酒呑童子みたいな髪とか、貶されるばかりだったのですから、「ところ変われば品変わる」とはよく言ったものです。

さて神経伝導検査の結果は神経にダメージがあり手術して回復できるものではないということが再確認されました。神経が圧迫されているだけなら、その圧迫部分をリリースすればいいのですが、神経がもうダメになっているので再生できないということです。